業界14団体が新年賀詞交歓会開催 遊技機の販売方法に関する4団体の合意書を発表
パチンコ業界14団体(※1)の共催による新年賀詞交歓会が、1月30日に東京都港区「第一ホテル東京」において開催された。
主催者代表各氏が挨拶を述べたほか、警察庁生活環境課の辻課長、有限責任中間法人 遊技産業健全化推進機構の河上代表理事も来賓として出席し祝辞を述べた。
また、全日遊連、日遊協、日工組、日電協の4団体が、遊技機の販売方法について1月28日付で合意書を交わしたことが発表された。合意された点は「いわゆる大量導入・優先販売の是正と具体的な施策の実行」と「抱き合わせ販売をはじめとする独占禁止法等の諸法令に違反する恐れのある販売方法の禁止」の2点。
来賓として祝辞を述べた辻生活環境課長は、挨拶の中でこの1縲・年に遊技機の不正改造事犯が減少していることについて触れ、業界内の不正防止への各種取組みの成果がでていると評価。また、団体間で定期的に協議を行なっていることなどについても好感を示し、「引き続き諸課題についてよく話し合い、業界の健全化に努めてほしい」と語った。
■代表者挨拶
全日遊連・原田理事長
「世界金融危機が日本経済にも波及し、雇用不安など混迷を極めている。このことは遊技業界にも暗雲となることは避けられない状況だ。この危機的な状況を脱するためには遊技人口の回復・増加が必要だが、この経済状況の中、遊技にお金がかかりすぎる状態ではお客は安心して遊びに来ていただけない。業界が一丸となって手軽に安く遊べる環境を整備することが急務である」
日工組 井置理事長
「パチンコ産業はかつて不況に強かったが、それはやはり“手軽で身近で安心して遊べる娯楽”だったからこそ、ファンも生活の一部として継続してこれたからだろう。しかしここ数年はマニア的・ヘビーユーザー向けな機種に偏ってきたことは否めない。今こそ手軽で身近で生活に密着した産業として再構築していかないと業界に明日はない。厳しい環境の中でひと時の癒しを与えられる最たるものは遊技だと思う。私たち日工組としても“遊べる遊技機”を作っていき、手軽で身近なゲームとしてファンに楽しんでいただけるようこれまで以上に頑張っていきたい」
日電協 里見会長
「(パチスロ機は)2006年12月のピーク時には200万台の設置台数があったが、現在では130万台くらいとなった。業界全体での市場規模も過去10年間と比べ2割くらい縮小しているが、減少したのはパチスロ機である。我々メーカー団体としても反省し、プレイヤーの皆様に喜んでいただけるような機械を出していかなければならないと考えている。その前に我々メーカーが姿勢を正し、行政や世間のご理解をいただけなければ、という思いから、日電協組合員以外のメーカーにも参加していただく“回胴式遊技機製造業者連絡会”の設立を進めている。3月9日スタートを予定している。今後も健全でプレイヤーに喜んでいただけるような機械を提供できるよう努力していきたい。それなりのお金でプレイヤーに楽しんでいただける機種を開発していかなくてはという思いを持っている」
日遊協 深谷会長
「昨年は変換の時代、多くの生業が新しく変わる兆しのあった1年であったと思う。私ども遊技産業も、本年は元気を出してチャレンジしようではないか。これまで色々な販売方法でホールもメーカーも悩んでこられたが、(遊技機の販売方法についての合意を)今日皆様の前で発表できたことを嬉しく思う。また、社会貢献活動にも色々あるが、最たる社会貢献活動は“納税”と“雇用創出”である。この2つこそが我々経営者の課題であり責任である。業界内が一致団結して頑張り、楽しさと明るさを社会に提供しようではないか」
※1 以下の14団体。
・全日本遊技事業協同組合連合会
・社団法人 日本遊技関連事業協会
・日本遊技機工業組合
・日本電動式遊技機工業協同組合
・全国遊技機商業協同組合連合会
・回胴式遊技機商業協同組合
・遊技場自動サービス機工業会
・遊技場自動補給装置工業組合
・遊技場メダル自動補給装置工業会
・有限責任中間法人 日本遊技産業経営者同友会
・有限責任中間法人 余暇環境整備推進協議会
・一般社団法人 パチンコ・チェーンストア協会
・有限責任中間法人 電子認証システム協議会
・一般社団法人 プリペイドシステム協会