アトムⅡ
三星
発表時期 |
1989年
|
---|---|
種別 | その他 |
玉貸機 |
現金機
|
賞球数 | オール13 |
クルーンを搭載した一発台だが、3つ穴ではなく2つ穴。手前にある大当たり穴に比べて、その奥にあるハズレ穴は3倍以上大きい。
役物内に入った玉が手前穴に入賞すると、左右肩の位置にある2段チューリップ(上は電チュー、下は普通のチューリップ)の下チューリップ(左右とも)が開く。釘調整によって左右の下チューリップの端に当たった玉は盤面中央下の2回開きチューリップに導かれやすくなる。この2回開きチューリップに入ると左右肩の電チューが約5.7秒開放する…を繰り返して出玉を稼いでいくわけだ。
なお、クルーン手前穴入賞率は台の寝かせによって大きく異なる。
盤面デザインが異なるタイプも登場している。
お宝台? を見つけて惨敗
6年間にわたるパチプロ生活は終焉に近づいていた。
さすがにこんな生活をこれからも続けることはできない。同年代の友人・知人は有名企業に就職したり、結婚して家庭を持ったりと、人としてちゃんと生活している奴が多い。遅ればせながら俺も表の社会に復帰しなければ。
すでにパチプロ廃業を決めていたので、6年間も世話になったホールへのお礼も込めて、最後はしっかり勝利で飾りたい。そう思っていた。
ただ、簡単なことではない。当時通っていたホールの主力機種(羽根モノ)は、『スタジアム』、『モンスターⅠ』、『ラッキーキャット』、『弁慶』あたり。デジパチでは『フィーバーゴールドⅠ』がまだ残っていて、一発台では『ビッグウェーブⅠ』や『アトムⅡ』が導入された。
釘を見ると『アトムⅡ』の役物への右側からの入賞部分の釘が甘い。シメ忘れか?
早速、右からの入賞を目指して打ち始めると、すぐに通った。ハズレ。
またすぐに役物内に。しかし、ハズレ。
もしかするとお宝台にありつけたのかもしれない。捕らぬ狸の皮算用。
また入った…ハズレ。また…ハズレ。ま…ハズレ。ま。
この2穴クルーン(とさえ呼びたくないが)はどうすれば手前穴に入るのだろう。
3つ穴クルーンのような興奮がない。ドキドキしない。その分、冷静に打てるけれど、金だけが減っていく。
この日、とうとう1回も大当たりにならず、有終の美を飾ることはできなかった。
というか、6年間の中でもワースト10に入るような大負けを喫してホールをあとにしたのだった。