エンゼルスとは違うのよ
この記事を書いてるのは1月18日。土曜出勤の日に目の前にあるパソコンで打ち込みを始めます。何故この日にパソコンに向かったかというと佐々木朗希投手のドジャース入団が決まったからですね。思い出して下さい。去年の11月14日に私は投稿しています。タイトルはポスティングシステムについて語るですけど、その実態は佐々木投手の移籍先の予想。
またしても予想は当たりました。
佐々木投手はドジャースに入団します。
AKI猪瀬さんよりも確実な移籍予想。野球で私がこうなるよって予想したことについて間違ったことがない。まあドジャースでは当たるんが当たり前やって言われそうですが、これでLADの先発ローテには日本人3人集まることとなり集まり過ぎ意見が噴出。内心はLAD以外の球団を選んでという思いも少なからずありましたが、其れだけこの球団が日本人にとって魅力的という事です。では何故日本人がドジャースばかり行きたがるかというと、其れは今までに脈々とつながるドジャースと日本人との信頼関係の積み重ねがあるからなんですねえ。
アイク生原さんを
忘れてはなりますまい。
ピーター・オマリーさんは現在88歳ですが、アイク生原さんも彼とは同い年でした。ドジャース生みの親ともいえるウォルター・オマリーオーナーがいた頃ひとりの日本人が海を渡りました。野球の指導者になりたいとの夢を持つ彼は本場アメリカで野球を学ぶためドジャースの球団職員として働き始めますが、最初はマイナー・リーグで野球の道具を整備する係。日本人特有の勤労さと誠意が徐々に球団幹部にも伝わり、その息子ピーターと生原さんは同時にメジャー昇格を果たし夢を歩み始めます。メジャーに昇格して成果をもたらした頃、大洋ホエールズから球団幹部として迎え入れたいとのオファーがありましたが、彼は日本に戻って指導者になる夢を捨ててピーターと共にドジャースに一生を捧げる約束をしました。
そこで出会ったのが中日ドラゴンズの山本昌。
山本投手にスクリューボールを教えたアイク生原。其れまでは鳴かず飛ばずだった山本投手でしたが、スクリューを覚えてからはメキメキと頭角を現して200勝ですよ。51歳まで現役でやれたのは速球派投手ではなかったこともあるけど、其れ以上にスクリューボールをマスターできたってことが彼の投手生命を大きく変えたので山本投手にとってアイク生原は生みの親ともいえる存在。1992年に志半ばで胃がんでこの世を去ったけど、彼のお墓はピーター・オマリーが入るはずの場所。ウォルター・オマリーの隣に埋葬されることになり、オマリー家の家族として迎え入れられたことが絆の強さを物語っています。25歳くらいで海を渡ってそこから30年くらいドジャースの為に身を捧げましたが、彼のこうした献身的な支えはその後のドジャース球団と日本人野球選手の絆という事に無関係ではないでしょうね。
ドジャース側も日本人を大切に思う。
日本人選手もドジャースなら信頼できると考える。
その絆が大きいのではないかと思いますね。
アイク生原が亡くなった3年後に野茂英雄が海を渡りドジャースに入団しました。それ以来日本人選手がドジャースに行く機会は他の球団よりも多いと思うけど、其れはただ単に西海岸があったかいという理由ではないでしょう。
野茂英雄
石井一久
木田優夫
中村紀洋
斉藤隆
黒田博樹
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ここから大谷、山本、佐々木投手と受け継がれるドジャーブルー。
ドジャースが日本人にとって居心地の良い環境であるという信頼関係があるからこそ、皆がLADに入りたがるんでしょうけど温暖な西海岸という理由だけではなくて、選手と球団との信頼関係が1番大きな理由
(1)日本から飛行機で行く時の距離が近い
(2)東は寒いけど、西は暖かい
(3)東はメディアがうるさいけど西は静かだ
向こうの人達は日本人や韓国人が西海岸を選びたがるのはこうした理由からだと言いますけど、私はそうではないと思ってます。球団と選手の絆とは地域性だけではなくて、その球団がこれまでにやってきた対応もありますね。此度の一件でヤンキースがもはや日本人選手は東海岸には入団しないと悲観的ですが、其れは東海岸という地域が嫌なのではなくてニューヨーク・ヤンキースとかボストン・レッドソックスがこれまでしてきたことが投影されてるだけです。イラブは選手に問題があったから仕方ないとしても、井川と松井秀喜に関しては完全に黒。特に私はキャッシュマンGMが気に入らんのですが、井川の場合は高い金払って獲得したくせにろくに投げさせもしないで飼い殺し。制球力のなさを指摘されたのはやむを得ないけど、其れでももっと登板機会を与えて欲しかった。
NYYは選手を正当に評価しないで使わない。
井川を飼い殺しにして、松井は怪我した後は全く守備につかせませんでした。全てはGMによる指示で監督は逆らえないからずっと松井秀喜はDHのままヤンキースを去りましたけど、本来なら怪我が治ればもっと守備につくはず。トーリ監督の時には松井はレフトの守備で162試合全試合、全イニング出場していた訳ですから守備に問題があったとは思えない。毎年恒例のポストシーズン予想では決まってマニー・ラミレスと比較されたけど、守備は圧倒的にマツイの方が上という評価だったからジラルディ監督になっても守備について欲しかった。いや守備につける選手だったと思うけどキャッシュマンのせいで守備につくことは許されず、その結果2009年のワールド・シリーズでMVPを獲得したにも関わらず
守備機会が与えられるエンゼルスへの移籍となりましたからね。
DHだけならうちに残してやっても良いけどと言われ松井は移籍を選択したんです。
吉田正尚に関しても、元々は狭いレフト側の守備なら大丈夫だろうという事で、守備難を知りつつも5年100億円契約という破格の契約で獲得した選手ですが、2023年の守備を見てその年の後半からはDHにしか就かないような形となってしまいました。肩の故障もあった為の措置だとは思いますが、決して守れない選手じゃないのにレッドソックスの対応は酷いように感じます。元々この球場はラミレス、オルティスを始めあまり守備が上手くない選手でも狭い守備範囲を考慮して左翼の守備に就かせる機会が多かったから、吉田選手を獲得したわけ。それがDH専門みたいに扱われると長打力のない彼にとってはレギュラー剥奪ですから酷い対応ではないかと思います。最初から守備は下手だけどフェンウェイなら大丈夫という確信があっての採用な訳ですから
なんとかならんのか?という思いは感じています。
そのようにレッドソックスとかヤンキースが日本人選手に対して過小評価をするものですから、後に続こうとする選手が選ばないだけ。決して東海岸が魅力的ではないと思わんけどこういうのは日本人選手に対する評価を見てきた人たちの答えではないかと思うんですよ。自業自得ですね。
万が一私にそんな力があれば
投手ならアトランタ・ブレーブスを
打者ならシンシナティ・レッズを選びます。
アトランタは1990年以降、マダックス、グラビン、スモルツの3本柱。投手王国を築いて黄金期を迎えましたが、その精神は今も尚続いているように思います。選手の育成、選手を見る目。囲い込みの人選は他の追随を許さないほど秀逸なので今後も黄金期は続くと思うし、ツルーイスト・パークはパーク・ファクターが中間くらいのレベルなので其れほど被本塁打を浴びることもなくやれそうという事と、人気のある東側なれどアトランタは比較的温暖なので過ごしやすいということで投手の立場ならベリーグーです。
打者の立場であればGreat American Ball Parkは魅力的。メジャー30球団の本拠地球場の中で最もホームランが出易いのが同球場ですから、最初からホームランに対するハードルを下げることで重圧を軽くしてやりたいですね。シンシナティは今はチーム再建中ですがデラクルーズが入ったことで今後は攻撃力に期待が持てるし私ならこの球団を選びますね。
中地区、東地区で日本人選手の活躍を見たかったけれど
最後の最後まで佐々木投手はパドレスかドジャースで迷っていたみたい。然しながら最初から私が予想していた通りパドレスは選ぶべきではないと思います。この球団は悲願のワールド・シリーズ初制覇の為にマニー・マチャドを獲得したり近年まれに見る強さを発揮してるけど、ちょっと無理をし過ぎました。若手有望株を放出し過ぎて下がスカスカ。今は強いけど3、4年経ったら弱くなるのは目に見えてるので先のないチームには行かなくて正解と思います。迷った原因はダルビッシュとの絆だと思うけど、いくら尊敬できる先輩がいてもチームの事情を考慮すると行かない方が良いと思いますね。MLBはチームそれぞれに目標とか事情があるけど、3年後、5年後を見据えた戦いを考えれば佐々木投手が行くべきチームはかなり絞られると思います。
問題は佐々木投手本人の体力という声が大きいです。
今まで1度もローテーションを守った事がない投手がメジャーに行っていきなり活躍できるはずがないという意見なのですが、こういう事を言う人はまるでメジャー・リーグを知らない野球の素人。メジャー・リーグは年間162試合レギュラー・シーズンを戦いますがその内の先発投手が背負う役割は精々810イニングしかありません。残りの650から680イニングはプルペンが担うので、先発に求められる投球回数は非常に少なくなっています。メジャーで投手に対する評価で1番重要だったのはクオリティ・スタートでしたけど近年この数字はチームによっては重要ではなくなっています。
先発投手が6回以上投げて自責点が3点以内
これがQS(クオリティ・スタート)ですけど、ドジャースの先発は6回も投げる必要がないのです。球団によってはQSファーストというところもあり、この割合が登板回数の2/3まで達すれば非常に重宝されるけどドジャースは後ろのピッチャーが良いし、打線がいっぱい点を取るんでそこまで投げなくとも勝てる訳です。今から10年くらい前まではQSは投手を評価する時の上位項目でしたけど、今は其れよりもK/BBの方が大事。奪三振、制球力のバランスが最も重視。それと被本塁打の数が少ないこと。この辺りが評価ポイントになるから佐々木投手はドジャースにぴったりフィットするでしょう。真っすぐの威力は佐々木>大谷>山本だけど、制球力は佐々木>山本>大谷なのでこの投手の能力は素晴らしい。強いて言えば横の変化が足りないので
横の変化は大谷>山本>佐々木
大谷投手にスライダーを教われば凄いことになるけれど、マジ1年間投げ切るだけの体力なんて必要ないし求められてもいない。
先発は年間810イニング投げれば良い。
スネル150イニング
山本150イニング
グラスナウ100イニング
大谷100イニング
佐々木100イニング
ゴンソリン100イニング
メイ100イニング
カーショー30イニング
ナック20イニング
これでもう850イニング。完成。
カーショー、ナックのところがストーン50イニングになるかも知れんけど面子は揃ってる。投げたがりのスネルと山本は規定投球回数に迫る150は投げるとして、大谷、佐々木は100イニングしか求められていないからOK牧場。ドジャースというチームは前半投げる投手と、後半投げる投手をある程度割り振っていて、前半投げる投手でレギュラー・シーズンを勝ち抜くし、後半投げる投手でワールド・シリーズを戦うから
4~7月に投げるのが
グラスナウ
山本
スネルだとすると
7~10月に投げるのが
佐々木
大谷
ゴンソリン
という事で、ひとりのピッチャーに3月から10月までの力投を強いらないのです。多分怪我さえなければスネルと山本だけが年間ローテーションを守ることになるけれど、怪我から復帰した大谷、メイ、ゴンソリンは後半に重点が置かれるはず。大谷投手の役割は4~7月ではなくて8、9、10月に剛球復活だから慌てる必要はない。
2024年も
前半はグラスナウ、ストーン、パクストンで勝ってきたし
後半は山本、フラハティ、ビューラーで勝ち切ったから
それと同じ戦略ですよ。だから佐々木投手に1年間働ける体力がないと申す人たちは野球を知らぬのです。
2025の先発ローテは楽しみでしかありません。佐々木投手は165km/hの剛速球を投げるけど、制球力はメッチャ良いので球数少ないし簡単に勝ち星を積み重ねられそうです。エンゼルスの打線だと苦労するだろうけど、ドジャースにいれば簡単に15勝くらいしそうなポテンシャルを存分に見せつけてくれるでしょう。2021年にウリアスが20勝3敗、2022年にゴンソリンが16勝1敗という圧倒的な勝率を残してるけど其れもこれもドジャースだ・か・ら。打線の援護射撃を受けるドジャースの先発陣営はそこそこ良いピッチャーなら軽く10勝できるし、かなり良いピッチャーならウリアス、ゴンソリンのような成績を残せるものと思って見て頂きたい。現時点での佐々木投手が当時のウリアス、ゴンソリンに負けてるとは思えない。
2025年は
大谷投手
山本投手
佐々木投手が投げるけど
この3人はエンゼルスで投げるのとはわけが違うのだと思って見て頂きたい。
凄い1年になりそうな予感です。勿論佐々木投手は1年目からバリバリに活躍できると思っております。
LAAとは違うんですよ。LADは
※因みにウリアスは婦女暴力ふるって退場処分