効果のある規則改正を!

今週の火曜日に警察庁のホームページで規則改正の内容が一部公開されました。私自身も当日ホームページのパブリックコメント受付サイトを閲覧し内容の把握を試みましたが、主要部分しか公開されていなくてその他多数は割愛されてたので分かりにくいデータ公開でした。

 

主要部分から読み取れる内容は、出玉の大幅規制と設定の認可。封入式パチンコの認可など事前に出回っていた情報とほぼ一致します。これによって、パチンコは新しい遊技機として生まれ変わり再スタートすることになりそうです。8月9日までは、皆様からの意見を募集しているということなので、一家言ある方は是非警察庁まで御自分の意見を提出してください。私も何がしかの文章を送り付けるつもりです。私が最も気になっていたのは、遊技釘はおおむね垂直の1文がどうなったか?遊技釘の扱いに関する情報が分からないのであまり多くのことは語れません。全容が決定した暁には、書店等で書物として発売されるのでしょうか?何らかの方法により全文を読破したいですね。

 

競輪⇒経済産業省
競馬⇒農林水産省
競艇⇒国土交通省
宝くじ⇒総務省
サッカーくじ⇒文部科学省
パチンコ・パチスロ⇒警察庁


上記の表記は管轄となる各省庁です。日本のギャンブル若しくは遊技機においては、上記のように全て所轄が異なるのですが、競輪、競馬、競艇に比べると、国に対する発言力がやや弱いのかなと思ってしまいます。IR法案が成立したことで、我が国はカジノを作ろうとしております。これを作る為には、まずその前にギャンブル依存症を何とかしろ。これに対する具体的な策をギャンブルに関わる全ての団体に求めているという背景あります。そうした状況のもとで今回の規則改正が実施されると理解しておりますが、このような問題が浮上するたびに、その矛先はパチンコ・パチスロだけに向けられる。競輪、競馬、競艇に関する各省庁は、そんなものは警察庁だけの問題だと思ってるような気がしてなりません。警察庁の方々に置かれましては、公の場でもっと自己主張していただきたいと考えています。

 

私の日常行動テリトリーは1号線の沿線上ということが多いです。1号線を西に向かう道中で、六番町の交差点には世にも珍しい新幹線の高架があるのですが、ここから南に向かうとタイホウ熱田店があって、そのすぐ近くにマリオン十番町店があります。もっと西に向かうと昭和橋3丁目の交差点があって、それを越えた所にROUND1中川ルート1号線店があります。ここが私の主戦場でございます。そこから更に西に向かうと、ニューギンの直営店とダイイチの直営店があって、更に歩を進めるとマルハン中川店が見えて参ります。従ってこの界隈には色んな戦いの場があるのです。


今のパチンコ環境でパチンコ依存症がいること自体不思議なこと。いるとすればまず20円スロット、5円スロット。そして1円パチンコユーザーでしょうか。4円パチンコは、外部の人間が想像している以上にマイノリティだし、何よりも遊技性の高い遊技機が殆ど存在しないので依存症なんかなるはずがないというのが私の考えです。私自身は、パチンコ依存症ではないと思っています。年単位で差はありますが、私は年間250日から300日くらいはどっかこっかのパチンコホールに赴きます。然しながら仕事帰りに覗いた店は、やりたいと思うことがあっても、自分の心にブレーキをかけて遊技せずに帰ってきます。投資するのは休日の朝一限定なので80~100日。なので常にやめようと思えばやめれるし、投資に値しないと思えば投資しないし、自分の心を管理できています。

 

ところが、自分にブレーキをかけられないものが存在します。麻雀格闘倶楽部です。勝ちまくっている時は、仕事帰りには絶対ラウンド1に吸い寄せられます。土日にボロ負けした時は、しばらくは行かないぞと心に誓うのですが、月曜日に家に帰るとじっとしておられなくなってくるのです。土日が終わったときにはもう行かないと思ってるのに、日が変わると自分の心にブレーキをかけることができなくなっています。悔しいけどこれは依存症なのではないでしょうか?麻雀格闘倶楽部で依存症になってしまう要因はいくつかあります。まず第一にゲーム性が面白いということ。金かかってるわけじゃないのに、真龍オーブ(青玉)の取り合いで火花が飛び交います。人間の泥臭さがもろに出て、意地の張り合いがゲーム機を通じて展開されるわけです。真龍が4人揃った時の、意地汚さを経験すれば、コイツら命がけでやってんなという感覚を理解してもらえると思います。そして1ゲーム200円という手軽さも大いにありますね。1ゲーム300円というお店で遊技したこともあるのですが、200円と300円ではお金を使うスピードが全然違うので、正直のめり込めませんでした。のめりこむようになったのは1ゲーム200円という低価格のときだけです。整理しましょう。       

 


麻雀格闘倶楽部で依存症に陥る要因       
(1)麻雀というゲーム性自体が面白い       
(2)標的の取り合いがあるため、意地の張り合いが展開される       
(3)人間同士の戦いなので意地の張り合いが展開される       
(4)低価格で遊技できる環境でのみのめりこみ状態に陥る       

 


ご覧のように、パチンコでは依存症に無関係な人間が、お金の見返りが発生しないゲーム機で依存症に陥るという摩訶不思議な現象を体験しております。依存症に陥るか否かは、お金のやり取りがあるかないかだけでは決まらないのですね。上記に掲げた4つの条件を、パチンコに当てはめてみましょう。まず(1)のゲーム性については個人差があって、好きな版権物に対しては異常な執着心を発揮する方がおられます。そのような方は、まずこの時点で依存症に陥る可能性がありましょう。(2)の標的はやはり、お金となるのでこれは遊技する人全員その可能性を否定できません。(3)は多分ないと思われます。(4)の考えに基づくのならば、パチンコは4円パチンコよりも、むしろ1円パチンコの方が依存症に陥りやすいといえるでしょう。

 


此度の規則改正は、出玉規制を厳しくすることで、負けたお金を挽回するのは難しいと思わせる。それによって依存症に陥りにくくなると定義しておりますがこれは非常に短絡的な考えです。出玉規制と同時に、お金をああまり使わないで遊びやすくする。ギャンンブル機から遊技機への回帰を目的としているようにも感じます。然しながら、遊びやすさの向上は、依存症患者を増やすことにつながります。上記にあるように、手軽に遊べる環境の方が人は熱中しやすいのです。       

 

従って此度の規則改正では       
出玉規制を行うと同時に、低貸しスロットと低貸しパチンコを禁止するという1文が必要でした。       

 


今度の規則改正は、ただ単にパチンコ・パチスロに関わる人たちを苛めるというのが目的ではなくて、ギャンブル依存症に対する抜本的な対策を施さない限り、パチンコやパチスロがこの国では認められない立場に追い込まれるということを示しています。本年度の通常国会では、抜本的な対策の法案化が見送りになりましたが時代は待ったなし。今度の規則改正で、依存症問題が解決に向かわないとすると、次の国会若しくは再来年の通常国会では、大いに叩かれるでしょう。そのときにはパチンコは換金化さえ否定される事態を招くおそれがあるのではないかと思っています。ですから今度の規則改正では、成果を上げていただきたいのです。

アレジンをご存知ですか?


パチンコの世界で、ギャンブル依存症という言葉が広まった悪の元凶はアレジンという遊技機です。アレジンは通常時、大当たり確率ゼロ、賞球ゼロというバケモノ。何らかの契機で大当たりすると、天国状態に突入し爆発的に連荘するというマシンでした。自分は2回くらいしか遊技していないので、この契機に関する説明は無理です。当時はアレジンのお陰で家が立つ人もいたし、高級車を乗り回す人もいた。その反面、サラ金から借りたお金を返せずに苦しむ人が続出。私自身、マイホールで良く見かけていた常連さんが、自殺寸前まで追い込まれたり、明日夜逃げするんだわという話に直面したことすらあります。当らなければ30万の負けはザラだし、勝つときも20万、30万はザラ。アレジンは超がつくほどのギャンブルマシンでその当時の人々の心をわしづかみにしたのでした。この機械でギャンブル依存症が続出した為に、社会問題となり第一次のめり込み対策が実施されました。平成8年のことであります。


我々は、アレジンの二の舞いを経験してはなりません。此度の規則改正により、負ける金額は抑えられると思うので、ギャンブル依存症に陥った患者さんの、経済的な負担は小さくなるでしょう。然しながら、依存症患者の絶対数減少にはつながりません。これを減らす為には、遊技機会そのものを減らす必要があります。パチンコ・パチスロは30歳以上にするという入場制限はひとつの手段です。然しながらそれでは、将来の産業発展を考えるとき、20代のエネルギーとか感性を役立てることができないのはあまりにも損失が大きいでしょう。それならば、5円スロット、1円パチンコを廃止した方がリスクが少ないと思います。4円パチンコだけに限定されると敷居が高くなるので遊技者若しくは遊技機会は減るはずです。間口、入り口を小さくすれば、依存症患者の絶対数は確実に減ると考えています。従って此度の規則改正は

 

(1)出玉性能低下及び投資金額の減少をもって患者さんの経済的負担を減らすこと
(2)低貸しパチスロ、低貸しパチンコを全て廃止して、患者さんの絶対数を減らすこと

 

この2本立てで改革を進めていただきたいと思っています。そうすれば、一時的には業界への参加人口削減となってしまいますが、これは止むを得ないでしょう。業界が後退してでも、将来のことを考えた効果のある規則改正になって頂きたいものです。無論1円パチンコじゃなくてなくすのは4円パチンコの方だろというご意見もあるかと思います。パチンコは元々4円パチンコしかなかったという事。パチンコホールの営業利益を確保しなければならないという事。絶対数を減らすのなら4円よりも1円をなくした方が効果が高いという事。総合的に判断するとというお話です。


いずれにしましても、今回の規則改正で、ギャンブル依存症問題に何らかの発展がみられなければ、もっと酷い仕打ちが待っています。

 

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