熱意をこめてやろう!
奈良の都は良いところ。その昔そこには平城京という都がありました。今はただの平地となっている平城京の跡地ですが、このすぐそばにとある企業の奈良工場がございます。そこで花の慶次が製造されていたのであります。
この企業は、パナソニックと親交が深いのですが、ここ数年は疎遠になりつつあります。理由は海外工場を持たないから。数年前、重役と会う機会があり家電業界は海外進出が著しいので別の業界を探しているというお話。遊技機もそのひとつと言っていました。それが慶次の生産につながります。奈良工場では専ら食器洗い乾燥機を製造していたのですが、突然パチンコ台の射出成形をやることになり戸惑いがあったのでしょう。慶次の傾奇御免役物の印刷について、私に相談があると言ってきました。傾奇御免役物はまあるい形状の周辺に、慶次の家紋と傾、奇、御、免という全部で5つの印刷物があります。これをひとつずつ印刷してたのです。
そりゃ手間かかりますわ。そんなことやってたんでは話にならないので、私はバカでかいシリコンを作り一発で処理するように指導いたしました。そうしてようやく完成したのが、市場に出回った機械の一部になっているのです。1工程で処理すると印刷の精度が落ちるので、よーくみると5つの文字は全て外側方向にゆがんでいます。何故かと言うと、円形役物が平らな物体ではなくドーム形状。転写されるときシリコンが圧力で押されてグンニャっと変形。平面対平面なら歪みは発生しませんが、ドーム形状だから外周にいくほど弾性シリコンが落ち込んで伸びてしまいます。このとき印刷部分も追随して延びてしまうんですね。ですから実際に発売された商品もほんの僅かにゆがんでいるのですが、打っていてこれに気が付いた方もいらっしゃるかと思います。
僅かな歪みが出たとしても、5工程で処理するより1発でやった方が効率が良いからそういうことになりました。このようにして、今まで家電業界と結びつきが深かった成形企業は、家電製品による売り上げをアテにできなくなったため、今後は他業界にシフトしていくことになります。大手の成形企業がパチンコ台を生産し始める。こういったことが今後もあるのではないかと予想しております。遊技機はプラスチック成形としては、かなり大きな部品もありますから、大型の成形機持ってる会社に託した方が都合が良いという側面もあります。
何故こんな話をするかというと、今年の8月でシャープの矢板工場(栃木県)が終焉することになったという記事を読んだからです。ホンファイ傘下になって2年。ついに決断のときになったんだなと思うと感慨深いというか悲しさがこみ上げてきました。矢板工場は同社の黒物家電の看板工場。黒物とはテレビ、ビデオのこと。白物は洗濯機に冷蔵庫、エアコン、電子レンジ、掃除機等々のこと。矢板は黒物工場ではありましたが、工場内に研修所もありまして、私は一度だけ矢板工場ヘ研修を受けに行きました。同社の研修所のメインは天理工場なんですけど、矢板にも同様の施設があったという次第。そしてその場では社員が研修所の講師を務めていてアトム隊研修を実施するわけです。
気をつけ 休め 気をつけ
ただいまより、熱意をこめてやろうを唱和いたします。
半歩開いて 手を腰に
構えて
熱意をこめてやろう。やれば熱意が沸いてくる。
「シャープ(株)朝礼メニュー、熱意を込めてやろうの大合唱」
矢板駅まではローカルな各駅電車です。車内で女子高生の話し声を聞いていると、方言色が強くて何をしゃべっているのかさっぱり分からんとです。俺は東北地方に来たのかなと思うほど、訛りが酷くて聞き取れない。否、聞いてはいるけど話の中身が理解できん。どえらい田舎に来たもんだわと思ってしばらくすると目的の駅に到着。矢板駅を降りると、「シャープの町にようこそ」みたいなドデカイ看板があるので、随分と歓迎してくれてるのねという気分になりました。そこからどうやって工場まで行ったのかは覚えとらんのですが、矢板の町がシャープ一色だってことはすぐ分かりました。何日間か矢板に滞在してたのですが、外にご飯食べにっても、飲みに行ってもどこへ行っても、「あら、シャープさんなのね」と歓迎ムード。シャープの社員であることが誇らしく思えた何日間。街全体がこの会社のおかげで生活が成り立ってるという歓迎の意思を感じ取ることができました。今回矢板工場では液晶テレビの生産を打ち切るってことになり、同社のテレビ生産は亀山工場だけになりました。ということはそこにくっついている協力会社も大打撃を受けるってことですね。一番被害が大きいのは、関東伊丹電機の矢板工場だと思います。おそらくはもっと前からそんな話が出ていたと思うし、関東伊丹としては液晶テレビ以外の受注を目指して営業活動をしてたと思うんですが、新規参入できるとすれば、自動車か遊技機ぐらい。家電はもう駄目ですね。物は作るけど、それは日本ではなくて海外生産に限るでしょう。メイドインジャパンが成立するのはかなり限られた商品となりました。
お菓子と医薬品は国内で作るでしょう。薬は薬事法の絡みありますし、大体ヒトの口に入れるものは国内生産でしょう。日本人のお口に合うような製品は、日本人が作ったものでしか受け入れられないという事情はこれからも続きそうです。それ以外ではとなると本当に限られています。
(1)自動車
(2)遊技機
(3)自転車の部品
(4)光学機器
これ位しか思いつきません。大手成形企業のアドバンテージは大きな成形機を持ってるということですから、(3),(4)に新規参入することは考えられない。そうなるとクルマかパチンコかって話になりますから、今まで家電メーカーと付き合っていた大手の成形企業は徐々に遊技機の世界にも進出するようになるでしょう。上述の奈良工場では既に遊技機の製造を行っているわけですから実績はあります。因みに家電メーカーとその協力企業である成形企業の関係は、物作りの世界では同じようなことがあります。
パチンコ機では
三洋物産と足立ライト工業所(以前に書いた海御殿です)
京楽産業と浅間製作所
ニューギンと内藤商会
私が奈良工場に行ってる頃は頻繁に内藤さんの営業車が駐車場に停まってました。直接営業の方と話す機会はありませんでしたけど、ニューギンだけじゃなく大一の部品も作ってましたね。こんな話は知ってて何になるかなと思いますが、遊技機メーカーとその協力会社との関係は知っておいて損はないと思います。もしかして部品メーカーに就職する人がいるかもしれませんからね。因みに我が愛知県を代表するトヨタ自動車の協力会社で、プラスチックの射出成型を担っているのは次の4つです。
トヨタ自動車
(1)東海理化
(2)豊田合成(トヨダゴウセイ)
(3)イノアック
(4)林テレンプ
トヨタの場合はさすがにその下請けといっても日本を代表する超一流企業ばかりですね。豊田合成にわざわざふり仮名つけたのは、トヨタではなくてトヨダになってるから。トヨタという名前を冠することができるのは、極一部の直系企業だけ。タとダでは企業の格が違うんだよということを暗に知らせているのです。兎も角親会社が倒れれば、その協力会社及びその社員の家族まで影響が及ぶので、メーカーのかじ取りは重要。矢板工場と同じように、ひとつの企業が、ひとつの工場がその町を支えてるってのは結構あるんですね。富山県も比較的恵まれた地域ですけど、ここにはYKK1色の村があります。YKKがなくなったらこの町はどうなるのでしょう。関西地方は松下、シャープ、三洋という大手家電メーカーの本社が全て大阪にあったので家電で潤いました。ところが三洋は松下に吸収され、シャープはホンファイに吸収されたので大阪の財源はかなり厳しくなりました。今後も家電による潤いは有り得ないでしょう。これに引き換え愛知県はどうかというと、やっぱりトヨタのおかげで潤ってます。最近は中国市場を睨んで九州で車を生産することが多くなりましたけど、それでも豊田市にあるトヨタ工場は、数も多いし未だに堅調に稼動を続けています。尾張名古屋はトヨタで持ってるようなもの。万が一トヨタ自動車が倒産したら愛知県民の生活は大変なことになりますよ。矢板工場における液晶テレビの生産中止はかなりショッキングな出来事ですがこれも時代の流れ。遊技機メーカーも1円パチンコしか稼動していない状況が長く続いているので倒産する会社が出てくるでしょうね。親が倒れたらその下請けや孫受けに影響が出ますし、社員のみならずその家族全員が路頭に迷う可能性がある。
液晶にこだわり続けたシャープという企業の今の姿は哀れ。ひとつのことに執着しすぎると周りが見えなくなるし、自分さえ良ければという考え方は四面楚歌を招く。派手なものつくりさえすりゃ客が飛びつくし、高価な版権と高額な機械つくりをすれば客は付いてくるし、店は買わざるを得ないという姿勢はシャープが廃墟への道をたどった姿とだぶつきます。くれぐれもメーカーは自分だけのものつくりではないと念を押して頂きたいですね。下請けと孫受けを泣かせてはなりません。
今日はアテのない日曜日。当方の地域では末尾9と言われる企業が5つもありましてん。そのうち大型店の末尾9と等価末尾9は除外しますと、残りは3店舗ほど候補があるのですが、いずれも弱いイベントです。一応最近リニューアルした末尾9秘蔵店へ出かけると、今日はいつもとは違う様子。何でこんなショボイ店に人が集まるんかと思ったらパチスロ関係の催事。当方には関係ないお話。この店に来るのは久しぶりですが店に入ると唖然愕然也。遊技機の釘を徹底的に潰してある感じだ。これでどうやって打てというのか分からん。帰ろうかと思ったら見かけた顔の奴が釘を見て回ってる。何しとんのやコイツって思ったら、そいつはまごうことなきマスクマン2号だった。
アアアアアアアアアアアアアーここに来てたのか。
ちょいと話しかけると、今日はハナハナを打つそうな。やっぱり彼をもってしてもパチ専で飯を食ってくのは無理だというお話でした。海とハナハナの稼動比率はどれくらいなのだろうか?もうちょっと話しかけられる間柄になればじっくり聞いてみようと思う。最近はこういうのが多くなってきました。パチンコの釘は一切開けないけど、パチスロの設定は入れる。パチンコの割数とパチスロの割数を揃える必要はありません的な営業姿勢が目立つ。去年ぐらいからそういうことを強く感じるようになったので、私自身もスロ転身を検討せねばなるまいと思うようになったのです。スロ設定は入るけど、パチンコの釘調整はぶっちぎり締めてるとなれば理は明らか。もうどっちが有利不利という議論は無用でしょう。そこで1台だけニューキングハナハナに空き台があったので、一瞬だけど場を押さえて、今日はこの台打ったろかと血迷いました。だけどじっくり考えると、回りのお客さんに迷惑をかけそうなので…目押しは出来ないから当確してても揃えられずに両隣の人をイライラさせたり、挙句の果てに目押しを頼んだりしたら迷惑に違いない。そう思ってそっとこの場を離れました。
店を変えよう。2店舗目に訪れたのはサンキューイベントの店。この店はもう海系、北斗系の台はまるで駄目なんですけど、極稀に変な奴をドカンと開けたまま放置ってのがあるのです。猪木の新台が出たときとか、マドマギの220とか偽物語の299とかね。太っ腹台を探し求めていると、ガンダムの119に目が留まりました。ぎょっとするくらい開いているけど、風車上でマイナス調整しているという感じ。この台の左側は枠が突出しているために遊技客の目線では非常に見辛いです。でもヘソの甘さに釣られてちょっとだけ弾いてみます。回りムラのあるゲージ構成ということで1000円当たりの回転数はあまりアテにならないのですが4000円で90回転とまずまず。7000円使ったところで役物が2回出てくるパターンに遭遇し、色々と演出が複合して当たり。3R通常は50回転の時短に突入。この台は1/119を50回若しくは100回で当たらなければ永遠に180個程度の出玉だと思うので、この時点で打ったことを後悔していました。今更ながらこの手の台のスペックは普段関心ないから中身をよく把握せずに遊技することが多い。今日もそのパターン。
絶対このスペックはないわと心に念じながら3Rを終了。したらば電サポ2回転目でシューティングチャンスが決まってしてやったりだと小躍りすると3R通常の方でガックシ。色々とガックシパターンが多い台であります。その時短中、今度は12回転でまたしてもシューティングチャンスが決まって絵柄揃い。これが777に変身して安堵の瞬間を迎える。正直、この時点でかなりしんどい。1500個くらいにはなりそうだから終わったら全部流すことにしようと確変中を過ごしていたら、終るどころか当たらんぞい。まずは128回転嵌って16R。ここまではまだ余裕だったがこの次は410回転回して16R。思いっきり玉がへっとる。本当に1/56なのか?次は78回転まわして16R。1/56を3回当てるのに616回転も回しちゃったよ。16R3回込みの4連チャン。その時短中68回転でシューティングチャンスが決まって16R。ここは2連とまり。その時短44回転目にシューティングチャンスが決まって今度も16Rからの2連チャン。都合10連チャンみたいなことにはなったけど5792個という数字でした。
甘デジも出始めの頃は、大当り確率が3倍で出玉が1/3というシンプルなものが多かったけれど、特別図柄1と特別図柄2では性能が異なることを可能にした時点で終わったね。今度警察のお偉いさんに、特1特2の性能には差をつけてはならないという1文を遊技機規則に書き込んでもらうことにするよ。
ガンダム
(1) 154回転、単発
(2) 2回転、単発
(3) 12回転、4連
(4) 68回転、2連
(5) 44回転、2連
54回転、当たらず
5/334、確変5、単発5
3R5,16R5
貯玉使用1750
貯玉5792
14600円相当プラス
今日は遊技できるとは思ってなかったし、ましてやたとえ打ったとしても勝てるとは思ってなかったので困惑して おります。こうなると8月25日は遊技しない方が得策かもしれません。大海の末尾イベントは良くても6000円しかないのが分かってるので有給を取るほどのものかと。万が一休みを取ればその日にボロ負けすることもあるけれど、25日を出勤日にしておくと残りはあと1日だけで、そうなると甘デジしか打たないから今月の勝ちが確定します。有給はリーマンにとって伝家の宝刀には違いないのですが、それを抜いて去年の10月には8万も負けましたからね。色々と考えねばなりません。