過った人生
最近よく行ってるお店の常連さんと懇意になって話す機会があるんですけど、その会話の中で年金の話が出てきたので今日はその辺の事をお話ししたいと思います。既にお歳の方は85歳にもなるんですけど会話してると元気そのもの。彼は元日本水産の幹部だったそうで
大学出て22歳から67歳まで45年間
日本水産ひと筋でした。
年収が1000万円に到達したのは47歳の時だそうですから、止める頃には1500万くらいまで収入は膨れ上がってたと思うんですけど彼の今の年金収入は
1年間で
企業年金が330万円
老齢年金が270万円
合計で600万円です。
苦労して苦労して、転勤もいとわず。熱い寒い臭いもいとわず。ただ真面目に働いて、時折他人と違う事をやる。他の人が嫌がるようなことを率先してやることで会社の評価はうなぎのぼり。上司が俺を離さんのやわと会社に重宝され出世街道を昇っていったおかげかと思いますけど驚いたのは、老齢年金よりも企業年金の方がかなり多いってこと。
逆にいうと老齢年金ってのは大した事ないっすねえ。
企業年金がもらえる人は限られてるけど、一般に大企業は其れをやってます。
かくいう私も一応は企業年金を頂いてますが金額は微々たるものです。貴殿が働いている会社が其れに該当するかどうかは、この企業年金連合会ってとこを調べて貰えばええと思いますが、一般に企業が求人をする場合
企業年金に加入してるか否かは一切公表しない。
多分面接の場で企業年金に入ってるかどうか?などという質問は避けた方が良いと思います。面談の場で給料に関すること、お金に関する事に固執してると思われるとまず落とされるので、求職者の立場としては非常に聞き難い内容。なので応募する企業が企業年金連合会に所属してるかどうかを調べるのは容易ではないと思うんですけど、上記の企業年金コールセンターに問い合わせれば多分教えてくれるでしょう。自分が入社しようとする会社が企業年金連合会に入ってるのか?入ってないのかはかなり重要で、大企業に就職するのであれば内定後には必ず確認した方がええと思いますね。私の経験上中小企業ならまず加入していません。
私が今まで務めた会社で加入してたのは
シャープだけですね。
私は企業年金を頂く権利は持ってたのですが、生憎シャープさんは超が付くほどのブラック企業だったので7年でヤメてしまいました。厳密に言えば7年以上は身体が持たなかったんですけど、当時のシャープは
アトム隊九州上陸作戦開始
ですからね。シャープが対外的に認められるようになったのは訪問販売がキッカケになったと言われています。私が入社当時は、「アトム隊九州上陸作戦」という本が出版されていました。其れを買って読んだ私はこの会社を辞めようと強く決意しました。大分だったか佐賀だったか忘れたけど、九州の北部でうぶ声を上げたシャープアトム隊は自社家電製品の訪問販売を武器にして大いに売り込みに成功し、会社としての功績は言うに及ばず、九州に訪問販売のシャープありとの名声を頂いて家電メーカーとしての地位を築いたと書かれていました。その成功の名残りというのでしょうか?私がシャープ名古屋ビルでの研修期間中に、配属先の知多半島に赴いてアトム隊と一緒に訪問販売してこいやって言われましてね。
これも訓練だからと言われてしぶしぶ訪問販売などというざれごとを始めたのですが、大府の深谷という立派なお宅をピンポーンと鳴らしたら、中から綺麗な奥方が現れまして、まあシャープさん。間に合ってますって言われて。
このお宅が後に半田営業所の深谷係長。
私の上司になるお宅を訪問販売しようとしてました。アトム隊というのは高卒の社員がなる地位というか部署でして、主に販売促進を任されるお仕事。最初は訪問販売専門の部隊だったので肩書に「隊」という文字が付きますが、後に販促と天理研修所におけるアトム隊研修の専属部隊。例の朝礼と夕礼で大声張り上げないと、「基。やり直し」の声がかかって何度でもやり直しをさせられたあの悪魔のような研修における中心的存在であります。
そのような会社に長居できるはずもなく、7年が経過した時に静岡への辞令が発令されまして、これを拒絶することでシャープという会社からの地獄のような売り上げの詰め(責任追及)とは縁が切れたのでございます。
ただですね。この日本水産の人の話をもっと若い時に聞いておれば…
迷ったでしょうね。シャープで38年間勤めれば恐らく200万くらいは企業年金貰ったと思うので返す返すも、人生の若い時点での情報収集が大事と思う。20代前半でそのような事を親切丁寧に教えてくれる人が身近におれば、人生が変わったかもしれないけど後の祭り。大体この国はそのような大切な事を何も教えてはくれんのです。だから今の若い人に言いたい。
もし貴殿が企業年金に加入してる企業で働いているならば
ヤメたいと思っても60歳まで我慢した方が良いでしょう。
この国は大学を出た人間の方が有利に働く世界なのです。有名大学を出て一部上場企業に就職して、将来企業年金が貰える環境で60歳まで暮らすのが最も得する生き方です。せっかく有名大学を卒業しても、貴方の頭の中に「企業年金」というワードが存在しなければ意味がないのです。誰も教えてはくれません。こんなことを書いてくれるのはパチンコビレッジだけです。
この人はやっぱり一途というか真面目なんですね。
彼から見た私の評価は、遊び人だそうで見る人が見れば分かる。真面目に働いてこなかったおかげで私にはそんな望外な年金生活は待っていませんでしたが、其れよりもやっぱり「知るか知らんか」ってのは大きいですね。全ての情報を手にしてから学生生活から社会人生活へとシフトするなら過ちは犯さないけれど、大抵の人間はまともな情報も持たずして学生⇒社会人へと進むので過ちが起きる訳です。
サラリーマンとしては成功者ですけど、其れだけの年金を貰うためにはやはり苦労も多い訳で、大企業、企業年金ということを考えると転勤は当たり前ですね。彼は8回転勤があったと言ってましたが、長かったのは札幌に10年。名古屋から始まって焼津、札幌、広島、福岡と日本全国を転々として45年間のサラリーマン生活をひとつの企業で成し遂げるのは並大抵の苦労ではなかったはず。一途な性格が功を奏したと思いますけど、私にはその「一途さ」がなかった。真面目さはもっとなかった。
転勤が嫌だった。
引っ越すとお金がかかるし、住所変更諸々の手続き。勝てるパチンコホールをゼロから見つけ出す労力は並大抵のモノじゃなく、今パチンコで楽々勝ててんのに、知らない土地に行ってリセットするリスクは馬鹿馬鹿しい。だから転勤は絶対に嫌だったので転勤の辞令があるたんびに、会社を辞めて再就職。シャープで働いていた頃は月々の手取りは25万くらいしかなかったんで知れてるけど、会社を辞めると毎月40万とか50万の金が自動的に入ってくる。皆さんご存じじゃないかも知れんけど、パチンコで勝てる要素のひとつは地元に大きな「平野」があることです。だだ広い平野部がなければ大きな店舗は作れないし、良い店もできない。だからしょうもない地域に転勤したらパチンコで勝つことさえ危うくなるわけ。関東平野に濃尾平野。パチンコで勝てる地域には大きな平野があります。土地が安い場所で大きな面積を買って大型量販店を作る。これこそが勝ちやすさの証です。大阪なんて酷いもんですよ。あの地域で勝ってんのは「おっとこまえ西」さんくらいのもんやけど、元々関西には大きな平野がなく狭い地域に大勢の人が集まり、場合によっては生駒山の頂上付近までびっしりと人が住んでますよって。猫の額くらいしかない面積に人が集中するもんやさかい大きなパチンコホールの出店はありません。そして関西ではコーナン商事が早くから狭い平野部を買いあさり、割と広い面積のある土地には悉くホームセンターコーナンがあります。コーナン商事は元々はガソリンスタンドの経営だったけど、ホームセンター事業に転身してからは大阪の狭い平野部の重要拠点を買占めましたので、すでに関西の土地は売り切れ。パチンコホールが出店しようとしてもコーナンが土地を占有してるので無理なんですね。
だから関西でパチプロなんて無理よ。
かなり早い段階でコーナン商事は其れを狙ってたんやろけど、今となっては大阪に大規模商業施設の建設は悉くコーナンの壁によって阻まれるから、優良パチンコホールの新規出店も可能性が低く関西はパチンコ不毛地域です。広い面積があっても北海道や東北や北陸では人が集まらないから無理。日本の人口がどんどん減少傾向にあり、過疎化地域がますます過疎化するのに北海道に人が集まるとは思えないので、人口密度が高くて、広い平野部があるのは濃尾平野と関東平野だけ。つまりパチンコとは濃尾平野と関東平野部に住んでる人間だけがやるもので、其れ以外の地域に住んでる人たちがやる遊びじゃないんですよ。其れが分かってたので僕は転勤を断ったし、県外転勤の辞令が出たら退社して転職という選択を選んだんですね。常にパチンコだけを考える人生でしたわ。
30年前のパチンコ環境は
(1)リクルート活動しながら適当にやってても40万/月は勝てました。
(2)真面目にやれば毎月50万は勝てたと思います。
サラリーマンとして働いてると25万円しか入ってこないのに、会社を辞めると40万から50万の金が入ってきたので、転勤とかストレスの溜まる事件が起きると、ひとつの会社で我慢して働くということが非常に困難に思いました。会社辞めたらお金が入ってこない人だと簡単には辞められないけれど、僕の場合はそうじゃなかったんで続けるのが難しかった。ただそのおかげで企業年金という大きな将来の担保を失いました。この辺のところはストレスを優先するか、将来の担保を優先するかの選択だと思いますけど、私はストレスの溜まらない生き方を選んでしまいました。
根っからの遊び人なんでね。シャープ辞めた直後は岡崎のねえちゃん(女子大生)に入れ込んで、夜な夜な彼女と一緒にホストクラブに行ってたし、その後も転勤の話が出るたびに会社を辞めて職を転々としましたがその結果が今の人生ですよ。パチンコで楽に稼げることがアダとなり60歳を過ぎてから苦しむ羽目に陥りましたが、今のパチプロさんにも同じことが言えますね。Xなんかでよく今月はミリオン達成どうだ凄いだろうみたいな投稿をしょっちゅう見かけるけれど。その話の真偽は兎も角として、そんな話を自慢げに言われても俺は何とも羨ましくない。まずもってその人の話が、自分ひとりだけによる稼ぎなのか、何人かによる稼ぎのかは分からんしそもそも稼ぎ自体にウソついてる可能性も大有りだし
仮に真実であったとしても
今いくら稼いでも将来の稼ぎにはつながらないから。国民年金満額では月に8万、年に100万しか貰えません。其れも45年間納め続けてのお話なので、大学出てから国民年金、厚生年金を払い出した人はもっと少なくなります。いくらパチプロさんが今月100万勝った勝ったと騒いでも、将来の年金受給の上乗せには全くならないのです。サラリーマンであれば月に100万も稼げる人は将来の厚生年金受給額がかなり増えるけど、こと国民年金に関してはご本人がいくら稼いでも
満額回答は月8万です。
其れ以上大きくはなりません。
身体売ってソープで1日に7,8人相手をすれば日に15万稼げるから、20日で300万と言われても全然羨ましくない。いくら短期間で300稼げるといっても、いくら稼いだところで貴女の国民年金受給額は最高でも月8万です。ソープ、キャバクラ水商売で若い頃にいくら望外に稼いでも将来の布石にはならずお金を手にできるのはその時だけ。いくらパチプロ、パチスロプロが望外な利益を稼いだとしても将来の布石にはならずお金を手にできるのは今だけ。パチプロが今月100万勝ったーと騒いでも、来月は50になるかも知れへんし30になるかも知れへん。先の読めないパチンコ収入で今を謳歌するのは
バカとしか思えない。
流石に安田さんとかアンドレさんをバカ呼ばわりする訳じゃないけど、今の20歳の人がこれからパチプロになるんだったらバカと言わざるを得ない。安田さんが若かった時代には、誰でも簡単にパチンコで勝てたし、私とてパチンコで勝ちすぎてパチプロになろうかと真剣に悩んだくらいだから、彼らがパチプロを目指したとしても不思議ではないし、事実私だって一歩間違えれば
パチプロになっていた。
あの時代は今とは比べものにならないくらいパチンコで勝てる環境だったし、その時代が未来永劫続くんか?って思わせてくれるような雰囲気もあった。少なくとも保通協ができるまでは「パチプロ」という職業はOK牧場と思う。Xの世界ではドラゴンちゃまとか期待値ちゃまがパチプロまがいの事をしてはるけど彼らを見てると痛々しい。いくら稼いでいても痛々しい。稼げるのは今だけやのに自分の能力に溺れていく様子を見ていると痛々しい。そんなことするくらいなら、世の中の大企業を相手にして戦う。ウソでもええから相手の懐に潜り込んで内定を勝ち取る行為の方が、将来どれだけ役に立つんか分かりゃしない。今いくらパチンコで稼いだところで将来の年金受取額は増えないんですよ。増えないどころか、国民年金さえも払っていないパチプロもいる。私が昔聞いたところでは結構な割合でパチプロは国民健康保険とか国民年金に加入していなかった。
※保通協⇒パチンコ台を検定し適合、不適合の判断を行うところ。これがなかった時代には客に有利な機械が一杯出た。
国民年金を払っていなければ60歳になった時に
丸腰で戦場におもむかなアカン訳で、60歳になった時の貯金でその後の人生を支える訳です。
パチプロは20代、30代で爆発的な稼ぎを上げる⇒40歳以降はじり貧。50、60では勝てません。
サラリーマンは20代、30代では給料の手取りは少ない⇒60歳以降に企業年金、老齢年金
最初にいっぱい貰って60歳以降を丸裸で戦うのか、最初は引かれモノが多くて手取りは少ないけれど60歳以降に何もしなくても大金が手に入るのかの違い。人生の前半でお金稼いだ人はよっぽど貯金しておかないと、後々苦労すると思うし其れが60歳以降に年金が0ってなったら泣けるで。少なくとも国民年金だけは真面目に支払っておけ。
20代、30代の頃ってのはパチンコで勝つのは簡単なのよ。俺だってシャープ入ってしばらくすると水曜日と日曜日の稼ぎだけで生活できるようになったから、会社からの給料振込なんかに手を付けることはなかったし滅多にATMには行かなかった。毎月の給料も賞与も入りっぱなしでもういくら銀行振り込まれたんか殆ど関心なかったから貯金はあっという間に1500万くらいまで膨れ上がる。でもパチンコで勝つことにはピークってのがあって私の場合は35歳の時。休日パチンコだけで年間500万円勝ったのが最高やけど、その時に嫁に言われて「金なんか要らんから一緒にいて」というので4年間パチンコを放棄。4年経ってパチ屋に戻ってきた時には業界は様変わりしてたけど、その頃からジリジリと力は堕ちて行ったな。
20代⇒圧倒的な強さを誇る
30代⇒35歳がピークで以降4年間休業
40代⇒タイホウ熱田店でのぬるま湯生活
.
.
.
.
.
.
.
40代からジリジリと力は堕ちて行ったと思うけど、其れが50代、60代になると圧倒的な力の劣化を感じるようになりました。だから20歳代にどれだけパチンコで稼いだとしても、人間にはいつか衰えが来るから稼げなくなってくる。丁度その頃に世の中のサラリーマンたちは本業をリタイアしてそろそろ年金を貰おうかという事になって立場が逆転する。其れまでは何の苦労もなく、何のストレスもなくパチンコ生活を謳歌してたけど40,50,60歳と歳をとるに従い、パチプロとサラリーマンの力関係が逆転するのよ。
65歳になって
エリートサラリーマンが企業年金と老齢年金を両方手にする時
パチプロの時代は終わる。その後はどうあがいてもサラリーマンには勝てんのじゃ。
今の日本の年齢構成を見ると、これからの老齢年金には旨味は全然ないと思うよ。数少ない20代、30代、40代の労働者が60歳以降の人間を支えるわけやから、頭でっかちな人口ピラミッドではどう考えても60歳以降の年金受給は減らされるに決まってる。其れも大幅に減らされるに決まってる。老齢年金は大幅減だけど、企業年金はまだまだ可能性があると思うな。何故かと言えば日本人労働者の極一部の人達だけが恩恵にありつけるわけで、その他大勢は企業年金を受け取れないから。本当に優秀な会社は今後も成長を続けると思うし、成長過程にある大企業に潜り込むことができたなら
企業年金に加入してない企業で働く労働者
個人営業の事業主(自営業)
この人たちに対して大きなアドバンテージがある。もちパチプロなんか論外やし。
私は一応大企業に就職して、企業年金を受け取れる権利があったのに、其れを自らの手で放棄してしまいました。当時企業年金があるなんて知らなかったし、ごく最近まで知らなかったです。60歳になって年金事務所で相談するようになって初めて知ったこと。年金事務所の事務員と話してるときに、「あれ、貴殿はシャープ年金が貰えることになってますよ」と言われて初めて知りました。僅か7年間しか在籍しなかったので、貰える額はごくわずか。微々たるものでですけど、入社した時にそのことを教えてくれてたら話は別。昔は情報がなさ過ぎたと思う。誰かが教えてくれたらと臍を噛むけど、本当に知りたい情報ってのはあまり面には出てこなんだなあと嘆き節。
人生の岐路は誰にでも、いつにでもあるけれど
必要な情報が十分揃っていないと
過った判断をしてしまいます。
貴方はまだ20代ですか?20代半ばの人なら今は中小企業に勤めていたとしても、まだまだチャンスはあるはず。企業年金に加入している企業に38年務めるのと、加入していない企業に38年務めるのとでは65歳以降に
・
・
・
・
少なく見積もっても毎年200万円の差がついてしまう。
これは大変なことですよ。つまり俺の人生は過ちだらけだった。パチンコでバカみたいに儲かったおかげで、まっとうな人生を送る事に抵抗があったし、一途さと真面目さはなくなった。根っからの遊び人なんで、若い女の子にはモテたけどその反面サラリーマンとしては超がつくほどの失格だったと今更ながら思うよ。我慢することができないし、上司には逆らうし、転勤の辞令は全部無視するんで今の凋落があるけれどこうなった以上はパチンコで最後まで勝ち続けるしか能がないわな。80歳になっても85歳になっても毎年200万くらいはパチンコで勝ってかなアカン。
まともな情報が入ってこないと
人生は酷なものなのです。
だから今日のお話は20歳の人なら良く考えた方が良いっすよ。