7月7日はパチンコの日
パチンコは釘が命と、釘読みに没頭している頃、雑誌で「田山幸憲」という人の存在を知った。東大中退という経歴に驚いたが、何よりもその人柄とパチンコに対して真摯に向かう姿に共感したものだった。そして自分は彼が長年ネグラにしていた池袋にあるパチンコホールを一度覗いてみたいなと思うようになったのである。
名古屋に住んでいた私に東京長期滞在のチャンスが訪れた。この機会を逃す手はない。そのときすでに田山さんは溝の口に引っ越していたが、それでも池袋に行きたい。池袋のS店という情報しかなかったが何となく探せるような気がした。相通じるものがあるんだよきっと。
ブクロに着いた。最初は東口だったと思う。探せど探せどまるで見当たらない。あかん、全然見つからん。やっぱ田舎もんが東京さでてきても思い通りにことが運ぶわけないか。諦めようと思ったが、ふと出口を変えてみた。西口だったと思う。するとほどなく歓楽街っぽい匂いがプンプンしてきた。これはあるんじゃないかいという気がしてきた。
しばらく歩いていると一軒のパチンコホールが目の前に立ちはだかった。山楽会館という名前だった。Sという頭文字が同じだな。中に入ると、1分もたたないうちに、この釘調整は…
ああっと、これだ、間違いない。間違いなく、この店は田山さんが通ってた店だ。すぐに分かった。うまく表現できないのがもどかしい。だけど東京では滅多に見られないメリハリの利いた釘調整だった。
パチンコに通じたものならば、すぐにわかる感覚。この店ならやれそうだ。
そこで店内を一周してじっくりと釘の調整を見させてもらった。その日は勝てる釘調整の台がなかったので、打たなかったけれど、それでも良かった。田山さんと同じ空気を吸えたような感覚だけで満足だった。
田山さんと同じ空気を吸いたいという為だけに、わざわざ名古屋から東京にまで来る馬鹿がいるんだよここに。
何でこんな話をするかというと、あさって7月7日(日)は田山さんの葬儀の日である。そして山楽会館の命日でもある。一度は、直に会って話をしてみたかったな。シメシメルック。目くるめく展開。してやったり。百も承知の二百も合点だよ。色々と思い出すなあ。
そして田山さんの為に何かできることはないかなとも考える。
<パチンコをやってる全ての方にお願いしたい>
明後日は思う存分パチンコを打ってはくれまいか。それが田山さんに対するはなむけとなろう。
毎年7月7日は「パチンコの日」 と決めてくれないかな
毎年7月7日は「パチンコの日」 になればいいのに
毎年7月7日は「パチンコの日」 にしようじゃないか
コメント
若かりし頃、溝口の店に田山さん目当てに行ったことのある私は非常に共感します!
ナナシーを打っている田山さん(と思われる方)に緊張して声を掛けれませんでした。
縦の比較という言葉が本当に画期的でした。
ともぞうさん
そうでしたか。溝口で実際にお会いしているのですね。
それはなんとも羨ましい。
田山さんの日記は、結構オカルト、アナログっぽいところ
があるのですが読む人の心を和ませる、独特の言い回しが
ありました。そして、打ってる姿が目に浮かぶ。よく伝わっ
てくる文章でした。
まあ自分もそんな文章をと思うのですが、うまくいき
ません。でも読む人の、心を打つってことは大事なことで
しょうね。