全日本稼動選手権

オバマさんがお帰りになりました。これで遊技機業界にも平和なひとときが戻ってくるのでしょうか。その間、安倍さんはヤケに景気の危機感を表明してましたが、どう見てもこれは猿芝居。先送りの布石はミエミエ。でも、これはこれで結構嬉しい。いずれは上昇止む無きという事は理解しているが、ほんのちょっとの間だけでも据え置かれると、寿命が延びたような気になる。あと2年はパチンコを打てると考えてもいいのでしょうか?今週はちょっと広い視野でものを考えてみませんか?サミットウィークだったから。 

BEST10

BEST21

表Aと表Bはいずれも稼働率の高さを示したデータであります。この数字はあるサイトから引用したものですが、無料で公開しているデータなので取り上げることにしました。稼動の高さはパチンコホールにとって輝かしい「名誉」ですので店舗名もそのまま掲載です。具体的な固有名詞なくば話も分かりにくいと考えたという事情もあります。表Aは単純に稼働率の高い順に並べた、全国ベスト10であります。表Bは、日本全国を7分割にして、それぞれの地域のベスト3を集めたものです。従って、表Bにおける1~21までの数字には、あまり意味がありません。北から順番に並べているだけです。


稼働率のパーセンテージがどういう計算ではじき出されたか、よく分かりませんが、一般にフル稼働=5万アウトなので、稼働率80%=アウト4万。稼働率60%=アウト3万という考えで、ある程度の見当はつくのではないでしょうか。太文字は低貸し専門店で、それ以外は4パチ、20スロが中心のパチンコホールです。これを見ると通常貸し店舗では、ここで取り上げるほどの高稼働店であるにもかかわらず、6~7割程度の稼動しか得られていないということが分かります。モナコ、333、大阪の天五は例外。


6割稼動といえば、アウト3万個くらいですから、以前ならごく平均的なパチンコホールだったのですが今ではそれがごくごく少数店舗になってしまったということが読み取れます。反面、75%を超えるような、超優良稼動店舗は、低貸専門店が圧倒的に多いということも特筆すべき内容です。実に全国ベスト10に入っている店舗の内、7店舗は低貸し専門店で、地域別ベスト3×7=21店舗の内、8店舗が低貸し専門店です。  

超高稼働店舗…このうち7割が低貸し専門店     
稼動の高い店舗…このうち1/3が低貸し専門店
     


普段こういった数字を目の当たりにされない方は、少々驚きがあったかもしれません。反面、これくらいのことだろうと予想していたという意見もあるかもしれません。私は、個人的には、例え自分の身の回り環境が悪化していたとしても、広い全国区で見れば、必ず良店が多数存在すると思い込んでいたのですが、そうした楽観的な推測は裏切られた結果になっています。私は今年の1月からずーっと、このサイトで稼働の確認をして来ました。5か月間の長期スパンで考慮した結果、ある程度考えがまとまったためにこの記事を書いています。


そこで言えるのは、4パチ/20スロをメインにしているパチンコホールでは、上記掲載の内、福山の333(スリースリー)、モナコ宝塚、岩手のWINZ一関と三関。この4店舗が特筆すべき稼働状況を誇っていてそれ以外は非常に厳しい営業を強いられているということです。この4店舗は、この5か月間、常に稼働の上位常連パチンコホールだったのです。もちろん、この4店舗以外にも優良な稼働をみせる店は多数あると思いますが5か月間ずーっと安定して数字を残してきたという点では、この4店舗は突出しております。

 

北から順番に、私見を書いておきましょう。


北海道は、ベガスベガスという企業が非常に強いですね。表Bの21店舗の内、1000台を超える大型店舗はベガスベガスとZENTとモナコだけです。それと、低貸し店舗があまり稼働の上位には食い込んでこない地域です。東北は岩手のWINZという企業が地元密着型の営業スタイルで功を奏しているようです。ここも、あまり低貸し専門店が幅を利かせていない地域かなと感じてます。


関東は、ゴープラとパラッツオという企業が低貸しで常に稼働の上位に食い込んでいます。あと楽園というグループも強いみたいです。ご当地、中部地方は、APANと楽園の低貸し店と、ZENT名古屋北店と、キクヤ春日井店が稼働上位の常連です。特にZENT名古屋北店は、総数2100台という超マンモスパチンコホールでありながら、稼働上位の常連ですから、注目しないわけにはいきません。一般的には、高稼働店舗=中小店舗なので、それに反する企業にはそれなりの理由があるはずです。


パチンコ、パチスロの稼働は、西高東低になっています。


西日本の方が、元気がいいみたいですね。元気がいいという表現は語弊があるでしょうか。西日本でパチンコホールを経営をされている方は、かなり人智を絞っているという感じがします。画一的な営業スタイルで利益を追求するのではなくて、他店にはない独自の戦略を生かしているパチンコホールが多いように感じました。宝塚のモナコと福山の333は機会があれば是非とも足を運んでみたいお店です。この両店舗は、独自の営業手法で相当苦労されていると思います。色々な人智を集結しなければ、4パチ/20スロでここまで集客させるのは難しいですよ。九州は低貸し強しです。もはや、ダイナムは低貸しに活路を求めマルハンは王道を目指しているのは周知の事実ですが、この地域はダイナムを中心に稼働の上位を占める傾向が強く見られます。


表A、表Bに掲載した稼動キングは全て内税店であります。


北海道…143
東  北…101
関   東…701
中   部…115
関   西…126
中四国…112
九   州…109
SUM   …1407


日本全国には1万店舗のパチンコホールがあるのですが、このうち外税は1400で内税が8600です。1400店の内訳は上記の通り関東にヤケに多く集まってます。関東地方の人口は日本の1/3なのに、外税店は半分を占めています。反対に、中部、関西といったところが、人口の割りには少ないでしょうか?まあ、こういった地域ごとの多い少ないはあまり興味ないのですが、興味深いのは上記掲げた稼動キングの23店舗が全て内税店であるということです。これは23店がたまたま86%の方に入ってしまったということでしょうか?それとも稼動と税の徴収方式には何らかの因果関係があるのでしょうか?

 

これだけのデータ量では、それは何とも言えません。然し、因果関係がありそうだという仮説は面白いかもしれません。

 


上記データをよーく見てますと、もうひとつ重要なことに気が付きました。業界最大手のマルハンの名がありません。この企業は、今まで何度かランキングに登場したことはあるのですが、常時上位に食い込むような店舗はありませんでした。たまーにどっかのマルハンが顔を見せる程度です。全国的に数的優位を誇っているのは間違いいありませんが、画一的な箱つくりでは、なかなか優良稼働には至らないという側面を垣間見ることができました。4円パチンコが衰退したこの環境では、画一的なものつくりではなくて、地域に密着した個性的な経営が求められています。1円パチンコを増大して安易に稼働を稼ごうというごく平凡な発想では話になりません。マルハンが成功したのは、徹底的に店舗に金をかけない「箱」の大量生産によるものと思ってますけど、そのやり方は今の時代に合わなくなってきているのかもしれません。

 


さて皆さんは、表Aと表Bをご覧になって、どう感じたでしょうか?世の中は、予想以上に、低貸し営業に向かっていることがわかると思います。然しこれは、本当にお客が求めるニーズだとお思いですか?私の勝手な意見ですが、お客は低貸し営業を求めているんではなくって、パチンコにお金をかけられなくなったのではないか。お金を使いたくないという思いが稼働に現れている。そんな気がします。

 

さて、ここで稼働がよくなる条件を勝手に箇条書きにしてみましょう。(これは私見です)

(1)思い切って低貸し専門の営業にする。
(2)パチンコ・パチスロ合計で500台以下のパチンコホールにする。
(3)画一的な店舗経営ではなくて、店独自の個性を作る。
(4)パチンコはパーソナルシステムを止めて玉置き島にする。もしくは玉置とパーソナルを併用。
(5)外税方式をやめて、内税方式にする。
(6)競合店よりも、ほんのちょっとだけ換金率を下げてみる。3.6→3.3

 


今日色々と書き綴ってきた内容には、わたくし個人の偏見が多いので、鵜呑みにせず話半分くらいの気持ちで読んでいただけたら幸いです。然しながら、普段は自分の身の回り環境だけにとらわれて、日本全国という視点でものを見るという機会は少ないでしょう。たまにはこういう話もいかがでしょう。

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