人口ピラミッド

私がパチンコを始めた1980年代、パチンコ業界の王者に君臨していたのは、893さん達でございます。時代は移り変わりパチプロと呼ばれる人たちが台頭。長らくは、この時代が続いたのですがそれもついに終焉することとなりました。既に周知のこととは思いますが、パチプロが謳歌する時代は終わり、現在パチンコ業界の王者に君臨するのは、打ち子さんであります。


パチンコ業界をピラミッドに例えると、頂点には打ち子、以下パチプロ、土日パチンカーと続いてその下に、業界を下支えしてくれる人たちがいます。まあ、パチプロの中には、未だに俺達が頂点みたいに思われてる方もいるのでしょうが、時代はとっくに変わっています。いまや恐怖の打ち子軍団に太刀打ちできる人は誰もおりません。何故打ち子の方がパチプロより強いかというと理由は明確です。痛みという神経が無いボクサーと生身の人間が打ち合ったら、痛みを感じる人間のほうが怖気づいてしまいます。

 

打ち子は殆ど甘デジには手を出しにきません。大人数で確率を均せるので、常にデカイ勝負を挑んできます。それでいて尚且つ長時間遊技できるというアドバンテージがあります。これはパチプロには成し得ない絶対的なアドバンテージです。パチプロは状況に応じて臨機応変に対応するでしょうが、平均すれば勝負の度合いは、打ち子より小さくなるでしょうし、遊技時間も短くなるでしょう。つまりパチプロの稼ぎが打ち子の稼ぎを上回るなどということは理論的に有り得ない事であります。


ではどれくらいの差があるのでしょうか?


打ち子は給料制ですが、自分達の取り分を無視して考えると、日当15000円×300日は捻出していると思われます。開店回りが基本スタイルで高確率で、12時間遊技していることを考えればそれくらいの数字は可能だと思われます。彼らの手当ては1日9000円ですから、遊技者の取り分は270万円で、残りの180万円が胴元の取り分ということになります。但し、1日に10万円以上噴いたりすると、特別にボーナスとして1万円貰えるそうなので、細かい収支は若干の個人差があります。※実際に打ち子として、長年稼業している方から聞いたお話を掲載させて頂いています。組織毎に差があるので一律ではありません。

 

パチプロの稼ぎを冷静に考えてみましょう。今市場には日当1万~15000円までなら現実に有り得ると思いますけれど、それ以上はほぼないでしょう。打ち子は常にハイリスクハイリターンの勝負かけてきますけど、ピンでやってる方ならば、安全度を重視するため320稼動を落とさざるを得ないでしょう。甘デジを打つことが多くなるかと思います。ということはせいぜい期待日当1万円の台を月に15回~20回取れればいいでしょう。しかも常に12時間稼動できるといえばそれは無理。身銭遊技になれば、苦戦を強いられる日の稼動時間は短くなりますし、早めに差玉ついた時の稼働時間は長くなります。つまり稼働時間は、日によってかなりバラツキが出てしまいます。ここが打ち子との大きな相違ですね。日当1万円でしかも12時間稼動が出来ないとなれば、収入はかなり限定されてしまいます。


月に15万~20万程度。年間にして200万円といったところが、パチプロの収入だと考えられます。

 

この数字は、私が直接関わったパチプロさんとの会話。かなりの人数で調査した結果を基にして割り出したものです。従って物的証拠は何もありません。状況証拠だけを寄せ集めて書いています。もちろん、パチプロの中には、パチスロもやるという方も数多くいるでしょう。パチスロを含めた総合収支は無視してください。あくまでもパチンコだけの収入というお話です。※そんな馬鹿な!私はもっと稼いでいるぞとおっしゃるパチプロさんもたくさんおられるかと思います。そんな貴方の稼動と立ち回りに天晴れです。地域性もあるし、個人の能力差もある。判で押すのは困難ですが、敢えて具体的な数字を出すのは、厳しい現実に目を向けて欲しいからです。

人口ピラミッド

ここまでのお話で、アレッ、打ち子の稼ぎ450万の内、彼らの取り分よりもパチプロさんの収入の方が少ないということに気づくかと思います。実はこれが大問題なのであります。パチプロが謳歌していた時代には、見向きもしなかった打ち子グループへの参入。パチンコを稼業としている人達は、実は物凄くストイックで気高いポリシーを持っている人が多いので打ち子たる稼業を馬鹿にしている人が殆どでした。ところが上述したような状況なっているこの頃、ピンを離脱して組織の傘下に入ることが多くなりました。理論的に考えると、傘下に収まった方が得策なので仕方ないのです。

 

くれぐれも打ち子という組織を軽視しない方がいいですね。彼らの多くは、元パチプロ。立派な技能集団です。私は2013年末に、この記事掲載で胴元制パチンコを根絶やしにすると書きました。一体どうしたら打ち子を根絶やしにすることが出来るだろうかと思い悩むこの頃です。

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