アナログとデジタル
何事も数字に変換しないと気がすまないタチです。世の中にはアナログと思われるような概念でも測定できる物は割とあります。例えばパチンコで勝つためには、粘りと根性だとよく言われますけど、この粘り率はどうしたら計測できるでしょうか。粘着開始ーって言ってた人もいましたが、この粘着率は客滞率という数字で表現できます。Bサ÷売上玉ですね。新台導入直後の遊技機の客滞率は、パチンコホールにとっては重要な指標になります。客滞率が高いほど人気がある機械とみなされますが、この数字の落下速度を見ながら店はいつまで持つのかの判断をしているようです。北斗無双が導入されたときは、客滞率はなかなか落ちてこなかった のにウルトラセブンやAKBを導入したときはある時期を境に一気に低下したのでもう駄目だとなるのであります。一般的には粘り度合いは粘度といったりするんでしょうけど、これにも計算方法が存在します。液体の粘度 は音叉型振動式粘度計と、B型回転粘度計がありますが一般的なのは後者の方です。
B型回転粘度計(BはBrookfieldのB)
せん断応力⇒抵抗F÷面積A
せん断速度⇒回転速度V÷高さh
このときの粘度はFh/AV。つまりせん断応力をせん断速度で割った数字が粘度です。
タンポ印刷の場合は、10000~20000CPの粘度である生インクを有機溶剤で希釈して900CPまで低下させて使用します。900CP(センチポイズ)とは大体お好み焼きの生地を水で溶いたようなサラサラの液体です。1CP(センチポイズ)が水の粘度なので、これでも水の900倍の粘度です。これ以上粘度が高くなれば、印刷時の文字欠けが発生するし、これ以上粘度が低ければにじみが発生します。つまり900CP前後の粘度でなければきれいに印刷できないので、この数字はかなり重要な意味を持ちます。
色に関することはどうでしょうか。色をデジタル的に表現すると、フルカラーはRGB各々が2の8乗×2の8乗×2の8乗ということで1677万色になるのですがこれはあくまでもデジタル的なお話で、実際に人間が見る色はアナログでしかありません。黄色といってもレモンイエローからタマゴイエローまでにはかなりの色差があります。緑が強くなればレモンだし、赤を少しずつ加えて行けば段々タマゴイエローになってきます。果たして黄色い色はって聞かれると人はどこからどこまでが黄色って答えるのでしょうか?人それぞれです。赤い色だっていろいろあります。リンゴの赤は鮮やかな真っ赤に見えますが、この色に青を加えると牡丹になりますし、黄色を足していけば朱肉の色になるし、もっと黄色を足せばジャイアンツオレンジに激変します。この場合もどこからどこまでが赤い色だと定義するのでしょうか?色の定義は非常に曖昧ですね。然しながらこのようなアナログ的な概念であっても計測することができるのです。光を24枚のレンズに分光し、反射された光の波長によって特定の数字に置き換える。これがL*a*b*表色系であって計測した色は全て数値化されます。L*50a*50b*25は誰が見ても真っ赤な赤にしか見えません。人間の目に誤差はありますがそれは僅かです。ここでb*の数字が下がれば牡丹になっていくし、b*の数字が上がれば朱色からオレンジへと変化していきます。従って一般的に色はアナログであり曖昧な概念と思われがちですが、測色機で計測すれば数字に表すことができるし、その数字は絶対的な意味を持つのです。
従って粘度とか色のようにアナログ概念でも機械によって計測することができます。
ではツキとかヒキは機械で計測できるでしょうか?
今月はツイてる。今月はツイてない。俺は引きが強い。俺は引きが弱い。良く使う言葉ですが、非常に曖昧だし存在自体がオカルトチックです。今まで長いこと生きてきましたがツキ・ヒキを計測できる機械にお目にかかったことがありません。つまりそのようなものは存在しないと考えるのが正しいと思います。反論は承知しておりますが、機械で計測できないのならば認めるわけにはいかぬというのが私の主張です。言葉としては誰もが使ってしまいがちですし、別に使っても構わないと思うのですけど私の記事においてはヒキは存在しないということを前提にしておりますのでご承知おき下さい。今日このようなことをご紹介するのは、このブログの理念について一度は宣言しておかないとまずいと思ってたのでじっくりと記事にする投稿内容を推敲しました。反論・反発する人は沢山おられるでしょうが、これはあくまでも私個人の偏見であって日本人全体の総意ではないということを鑑みながらお読みください。
個人のヒキを一切認めないというのが当ブログの基本理念です。
これで何が言いたいかというと、勘の良い人なら既にお気づきですね。私はこれまでに何度も答え合わせについて自分の偏見を書いてまいりました。つまり遊技台の大当たり結果は、個人のヒキによるものかそれとも遊技台に生じた確率のバラツキによるものかという議論です。2017年に私はとある遊技機を3時の時点で終了したのですが、その台は以降も爆裂し私が遊技した後4万個も噴いてしまいました。この時多くの人はそんなのあんたが打ってたらどうなってたか分からんよ。否あんたが打ってたら違う結果になってたよと言うでしょう。こういったケースでは前者よりもむしろ後者的な意味合いで反論する人が多いのではないでしょうか?この意見には明らかに思考の欠落がございます。何故かというと違う結果になるとは限らないのに、違う結果になると思い込んでいるからです。無論同じ結果になるかどうかは分かりません。然しながら同じ確率で抽選している以上大当たり回数が同じになる可能性は否定できませんし、もっと突っ込んで言えば、他人様が遊技した結果と全く同じ乱数を取得した可能性もあります。3時以降1500回転ほど回したとして、その1500回転全てが同じ乱数を取得する可能性もあるのです。どんなに天文学的に低い数字でも「有り得る」のが確率です。これを否定することは確率を冒涜するに他なりません。
何故違う結果になると言い切れるのでしょうか?
ここであることが問題提議されるわけです。ヒキに個人差があれば、たとえ同じ確率で抽選したとしても、自分が遊技している間よりも、あとから遊技した方が良い結果を得る可能性があります。自分のヒキ度数が100である場合に、あとから座った人のヒキ度数が200あればそのような結果を生むかもしれませんね。然しながらヒキを測定する機器はないのです。個人のヒキを認めないのであれば、あとから座った人のヒキが強かったから噴いたという論理は成立しないでしょう。つまり遊技台の遊技結果は、その台に生じた確率のバラツキということになります。消去法ですがこれが当ブログの基本理念です。それでは次の問いにお答え下さい。
大当たり確率が1/320の遊技機
確変が60%、単発が40%(ヘソ・電共通)
確変中の確率は1/32
このような遊技機を丸1日打ちます。1日に回せる回転数を3000回とすると最大で何回大当たりするでしょうか?計算してみてください。
1/320の大当たり確率は、1日単位でみると上に2倍、下に2倍ブレることがあるから上にブレると1/160のペ ースで大当たり。同様に確変突入率、継続率も上に2倍ブレることがあるから最大での大当たり回数ってことになると計算が大変だ。50や60と言いたいところだけれど、ひょっとするともっと多いかもしれない。70か80か?でも100回も当たるってことはないだろう?そんなところでしょうか?
正解は大当たり回数3000回です。非常に簡単な問題ですけど、ヒトはこういう命題を与えられると、ご自分が現実に体験しうる数値を求めようとします。そしてここで70とか80を答えた人たちは、上述した3時以降に爆裂したお話をした場合に、あんたが打ってたら違う結果になったというでしょう。常識的に考えて起こり易いと思われる方を選ぼうとするのがこの人たちの共通点です。でも確率の世界ではその考え方の方が間違っているのです。どんなに低い確率でも「起こり得る」と考えるのが確率論です。3000回も大当たりしたら1日の営業時間を越えてしまうからそりゃないだろって意見の方もおられると思います。大当たりが全て16Rとは限りません。全て出玉のない大当たりなら十分可能ですし、何よりも3000回転抽選と定義している時点でその考え方はナンセンスであります。3000回抽選したら3000回当たる可能性があるのです。このような設問が与えられたときに、とっさに3000回と即答できる人間とそうでない人間とに別れてしまいます。これが思い込みですね。
私は日本人全体を見渡すと、恐らく後者の方が多いのではないかと思っています。説明されれば誰もが納得する簡単な問題ですが、確率的に起こり難いという出来事に対しては、ゼロであると断定してしまう人が結構おられます。そしてこのような考えをお持ちの人たちは、平気で他人を傷つける傾向が強いです。私はこれまでにも何度か遊技台の答え合わせについて問題提議してきましたし、意図的にオカルトチックな表現を使ってまいりました。これはパチンコとかパチスロの世界に身を置いている人たちは、起こり難い出来事をゼロと断定してしまう傾向が強いと感じているし、そのような人たちには一度別の角度から物事を考えて欲しいと願うからです。3000回抽選した場合常識的に考えて全部が当たるはずないやんという思い込みですね。自分が止めたあと爆裂したのは後から座った人のヒキが良かっただけだ。貴方が遊技していたら、抽選タイミングは異なる訳だから同じ結果になるはずがないやんという思い込みですね。これらはいずれも可能性が低いものを否定してしまうという考え方に基づいているのです。長いことこの世界にどっぷり浸かってきましたし、その過程で色んな人たちとの出会いがありました。パチンコで勝ってる人と負けてる人。勝ってる人の中でもオカルト色の強い人と弱い人。その度に色々な理論に耳を傾けてきましたが、パチンコに自信がある人ほどこのような思い込みが強いと感じました。そしてそのような人たちは、自分が思ってることと異なるロジックが目の前に来るとそれを頑なに拒絶しようとします。その結果他人を傷つける行動に出るのです。自分の考えていること、自分の思ってることだけが正しくてそれ以外の角度からロジックが飛んできたときは、それを受け入れられないのです。
思い込みが強いのです。
(1)完全確率論者です。
(2)期待値至上主義です。
(3)オカルト100%排除します。
思い込みの強い人たちは、大体このような言葉を使います。この3つの言葉は全て間違いです。確率と定義された時点で、同様に確からしいという条件が成立してますから、確率には完全も不完全もありません。確率の前に完全という言葉で修飾するのは誤った言葉の使い方ですが、問題なのはこの言葉を使う人たちはそれに気づいていないということです。期待値至上主義は明らかに勝者と強者に偏った言葉のように聞こえます。当たらなければ期待値はお金に変換されません。世の中には当たらない人もいるのですが、その人たちに対する配慮が欠けてるように思います。オカルトを100%排除することは不可能だってことに気づかないですか?人間は機械ではありません。デジタルではありません。人間の大脳はれっきとしたアナログのかたまりです。人造人間キカイダーにでもならない限りアナログの排除、オカルトの排除は不可能です。我々は皆人間なのです。できもしないことは最初から言わなきゃ良いんですよ。
答え合わせにつきましては、私自身が嫌らしい書き方をしてきたというのは事実です。違う結果になることは証明できないけれど、同じ結果になることも証明できないのに、同じ結果になると主張しているかのような書き方をしてきました。誤解を招くことを承知で書いてきたその理由は、ひとつには読み手の実力を試したかったというのもあるし、もうひとつにはパチンコに自信がある人ほど「思い込み」が強い傾向にあると思ってたし、彼等は平気で他人を傷付けるような物言いをする。そのような人たちには一度別の目線で、物事を考えていただきたいと願っています。物事を見るときは一方向から見るのではなくて、ひっくり返して見たり、斜めから見たりと色んな角度から見ると、自分の考えとは異なるロジックが前の前に来ても相手の言い分をある程度は受け入れることができます。頭の柔軟性が大切なのではないかと常々考えておりますので、思い込みの強い人たちに対して警鐘を鳴らしたかったというのが本心ですね。
greenpinkさん
昔ピンクレディの掲示板で、greenpinkさんという人がおりました。内容からして若い女性であることは間違いないのですが、この人の文章には随分と癒されました。個人的にgreenpinkさんのファンだったということです。然しながら投稿内容がオカルトだったことに加えて突っ込まれるような書き方が多かったため、この人に対する中傷意見がエスカレートして彼女は精神的に追い込まれていきました。私はこの人の書き方は別に気にならなかったし、何よりも柔らかい文面と悪戦苦闘するのが目に浮かぶような滑稽な遊技活動に心が癒されていつも楽しみにしてたのです。ところが世の中というものは、黙っちゃいないわけです。greenpinkさんに対する攻撃は度を過ぎた内容になりついに彼女は心を閉ざしてしまいました。多分家ではひっそりと泣いていたでしょうね。それくらい彼女に対する誹謗中傷は残酷な内容でした。私は何度か彼女をかばうような書き込みをしたのですが助けられなかったですね。ピンクレディが出た時期だから2011年の夏です。その2年後に私はパチンコビレッジへの記事掲載をするようになったのですが、その時から私はここで書いてる記事掲載が、いつの日かgreenpinkさんの目に留まらんかなと思いながらずっと筆を執ってます。私がここで執筆している間のささやかな願いですね。ネット社会の怖さを感じることが多々あります。面と向かって言えないような卑劣な言葉でも、ネット上では簡単に飛び交うのが怖いところです。たかがオカルト話くらいでそこまで攻撃せんでも良かろうと思ったけど、攻撃する人による誹謗中傷は止まりませんでした。今でもそのときの投稿内容は一部残っています。大部分は削除されてしまいましたが、私と情報交換した内容はちょっとだけ残ってるのでたまに振り返ることがあります。彼女みたいな表現の天才はなかなか現れないでしょうね。残念です。自分の考えと異なるロジックが出たときに受け入れられない感情の源は、自分自身の思い込みの強さにあると断言します。つまり攻撃する側に回るのは、3時以降に爆裂したのは「あんたが打ってたら違った結果になったよ」というような人たちです。先ほど3000回抽選したらというお題を出しましたけど、貴方は即答できましたか?ここで3000回と答えられなかった人は多分頭のどっかに思考の欠落があると思います。可能性の低いものをゼロとみなす考え方は、一般社会なら多数決の法則でオッケー牧場ですが、確率の世界では一歩間違えば思い込みの強い人間になってしまう危険性があるので気を付けて頂きたいです。
所詮人間はみなアナログなんで、オカルトを排除できないんです。どんなにあがいてもヒトは電卓にはなれないし、ロボットにもなれない。生身の人間には五感を通じて入力された情報を脳が理解して感情がこみ上げてくる。絶対にオカルト的な考えから脱却するのは無理。そういうことを理解しておれば、他人を過度に傷つけるということはしなくなるでしょう。あのときのgreenpinkさんを返していただきたいと今でも思っているのです。そして人間は皆アナログだからこそ、野生の勘をあてにしない方が良いんです。オカルトの塊だからといって感覚を頼りにバクチにのめりこむと負けるに決まってます。勝つためには、感覚を重視するのではなくて数字の裏付けを追い求める。客滞率が下がったら粘りが足りないと考えてみる。スタートが悪けりゃ通ってる店と遊技機が的外れに違いない。確率勝ちできない貴方は、統計的分析能力が足りないのかもしれぬ。人間はアナログの塊だからこそ数字を道標にするのです。数字が指し示す方向に進んでいくと自然と勝てるようになっていくでしょう。
今回は私がここでブログを続けている理由に関することを書いてみました。何故こんな偏った文章なのかといった疑問にこたえるべくいくつかのキーワードがあったと思います。どうしても一度は説明しておかねばならなかったと思いますが、その中でもgreenpinkさんに対する思いはかなり大きな部分を占めておりまして、彼女にはいつかこのサイトにたどり着いて欲しいなあと思いながらやっております。苦しくても続けてこれたのはそういう目的があるからですね。