80時間労働か?100時間労働か?
10月24日、かねてより予約していた笠寺の年金事務所に行ってまいりました。年金事務所は基本予約を取ってからでないと応対してくれないんですが予約を取るための電話がなかなか繋がらないので、予約を取るために一度足を運んでいます。かなり無駄足です。今回相談しに来た目的は自分が厚生年金を支払う義務があるのか、それとも義務対象から外れるのか。
厚生年金保険の適用事業所に勤務している70歳未満の方は、年金を受けていても厚生年金に加入しなければならないことになっています。ただし一定の要件に満たない短時間労働者などは加入対象から除かれます。
一定の要件に満たない短時間労働者というのは、健康保険にも加入できない条件なので今まで働いていた80時間労働状態のことを指します。つまり社会保険に加入するには、月100時間労働が必要ですが、これは健康保険と厚生年金加入がセットでした。つまり自分の場合は今月までの80時間労働を続けるのであれば、加入対象から外れるけど100時間労働に切り替えたら厚生年金も支払わねばなりません。
<月80時間労働>
年金の繰上受給は可能
厚生年金を払う必要はない
企業の健康保険にも加入できない
<月100時間労働>
年金の繰上受給は可能
年金を貰いながら厚生年金を払う(会社が半額負担)
企業の健康保険に加入できる(会社が半額負担)
年金も保険も会社が半額負担してくれるので、加入した方が良さげに見えるのですが実際にお得かそうでないか考えてみましょう。今日相談に行って初めて下記のような一覧表を見せてもらったのですが、私は今まで勘違いしてたのは今支払っている国民健康保険料は来年以降は大幅に減額になるってこと。今毎月4万円近い金額を支払っているからこそ、負担が重いなあって思っていたわけでその負担を軽くするために月80時間労働⇒月100時間労働に切り替えたわけです。然しながらこの表によると来年以降の支払いは月14000円程度に減額されるのでかなり見方が変わってきました。イオンの収入はおよそ毎月126000円程度になると思うのでそれに該当する金額は、健康保険が14578円で、厚生年金が23058円です。
このうちの半分を会社が支払ってくれます。
14578+23058⇒37636ですから18818円を負担してくれます。
本当に18000円がお得になるのでしょうか?
健康保険料金が7289円負担が軽くなるけど、払わんで良かった厚生年金の負担が11529円増えてるからこの時点では毎月4240円支払いが増えとるがや。これで将来の年金受取額が変わるのか否か?つい最近まで年金は一度繰上受給を始めると、受け取る金額は死ぬまで変わらないと思っていたのですが、例の配偶者加給とか色々とマジックがあるようです。
厚生年金を払いながら年金を貰うとどうなるのか?
結論から言うと貰える年金額は65歳から少し増えます。毎年、年単位で僅かながら受け取り金額が増えるので、今後支払う厚生年金は無駄ではなかったです。私の場合は
60歳から65歳未満まで⇒A
65歳⇒A+12万円+配偶者加給39万円
66歳⇒A+14万円+配偶者加給39万円
67歳⇒A+16万円
68歳⇒A+18万円
69歳⇒A+19万円
70歳⇒A+20万円(これ以降は固定)
これによると厚生年金は11000円支払うけど健康保険の負担が7000円軽くなるということで、毎月4000円の負担増なのが64歳まで。65歳からは受け取る年金額が増えるので66歳か67歳以降は受け取る金額の方が大きくなります。つまり将来的なことを考えると、今厚生年金を払う事は決してマイナスにはならないので、今回80時間労働を100時間労働に切り替えたことは意味がありました。
老齢年金を繰り上げ受給すると、一生受取金額は不変のままかと思っていたのですが、配偶者加給はあり、厚生年金の継続支払いで受け取る金額が増えるということも知り色々と勉強になりました。今回繰上受給にしたことも、労働時間を80⇒100にしたことも正解ではないかと思っています。大事なことはサラリーマンとして会社勤めをしている方は、その企業からは絶大の恩恵を受けていることを知るべきでしょう。サラリーマンの平均的な収入は大体30万から40万の人が多いのではないかと思って、その辺の数字を抜粋して一覧表を書きました。これによると月収34万円の人は健康保険だけで毎月4万円。年金で6万円ほどの支払い義務が生じています。このうちの半分を会社が負担しているわけです。
10万円⇒会社負担が5万円
これは会社勤めをするだけで毎月5万円の給料を余分に貰ってるのと同じことです。
今貰ってる給料の手取りが少ないだとか、色々と文句をいうサラリーマンは多いかと思いますが、実際にはその他の恩恵をいっぱい受けている。それを知らずに安易に会社勤めを辞めてしまうのはどうかと思いますよ。一般的なサラリーマンが毎月5万~6万円くらいは給料以外の収入を得ている事を知っていれば、今勤めている会社には有難みを感じて頂きたいです。将来その見返りがあるのは明らかで、今支払ってる厚生年金額が多ければ多いほど年金の受取金額も大きくなる。パチプロさんには決して有り得ない恩恵だけにその有難みを忘れないで欲しい。
これで年金のことは全て分かりました。
8月12日
10月17日
10月18日
10月24日
今までに書いてきた年金のお話を振り返って頂きたいと思います。この4回の記事を読めば年金のことはほぼ分かると思います。
コメント
ゴーニィ様
年金は難しく年金保険事務所の職員や社労士でも最適解は簡単には答えられないでしょう
私は個人事業主なので、廃業時に一括で受け取れる中小企業共済か国民年金基金の掛け金が払込・受取で一定額まで控除され、社会保険に継続加入される方とはまたルールが異なります
死亡時の遺族受取選択や、生涯受給総額の損益分岐点など寿命を担保にする部分もあり、完璧なシュミレーションは有りませんが私の場合は父親の没年齢を基準に「長生きするリスク」を最重要視して考えて居ます
給与収入が増えすぎ年金支給額が減額されるのは馬鹿らしいですが、健康なうちは働くに勝る備え無しというところでしょうか
どうぞお身体お大事に
村上亀吉様
本当に年金問題は何が正解かを導き出すのは難しく、また何歳までいきるかという問いには答えられずどっかで割り切らねばなりません。
そんな中で今回割り切った作戦を取りましたが、自分としてはこれが正解と納得しています。ベストかベストでないかは難しいけれど、そこにたどり着くまで考えるというプロセスが楽しかったです。