タンジェントとアークタンジェント<保存版>
水無月の目隠しの日。目隠しするほどのもの?かという疑惑はあるけれど、一応は期待しよう。ところが前日の下見で軍団約2名がリゼロ2に居座ってる姿を見て期待薄だとは思ったよ。要するに海もEVAも使えないってことだろ?この二人とはちょっとだけ話をしたけど、回らん台ばっかりつかんで転々とした挙句辿り着いたのがリゼロ2。だからイワンレンドル。
イワンレンドルなのですよ。
これを見て顔が真っ青になったけどこの日は打つまでもなくお帰り。翌日の乾坤一擲に賭けたけど全然ダメだったわ。
基本的にこの店は年数が経過すればするほど、ヘソ以外の釘が哀れな姿形になっていくような店。よくあることですよ。其れはすぐ分かったから当日はできるだけ導入後間もない遊技機が狙い目。島を徘徊してたけど、この日は前日との比較という点では、まどか☆マギカが1番釘を弄ってると判断し居座る。京楽の遊技機を打つのは100億年ぶりだけど
俺が大嫌いな京と楽
今日が楽しければ京と楽。否其れは別の企業か。
昨日よりは断然ヘソを開けてある。
こちらは海の道釘のcosineである。
sinθ,cosθ,tanθは知ってると思うけど、私は遊技する前に盤面を見た時、海のcosよりもまどかのcosの方が角度が小さいと感じた。其れが故嫌な感じを持ったままの遊技となりましたが、最初は良く回ってた。
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3000円で74となった時は感動しかけたけど、すぐに馬脚を現した。ダメ回らない。5000円で85から90レベルの回転率だがやということが分かりガックシ。やっぱ道釘のcosがダメなんかな?って思うけど
見難いかもしれんけど、上の画像ではWが82.08mmでHが45.156mmとなっています。
風車右横からジャンプ手前までを一直線で結び、これを基にして直角三角形を作りました。
この時の高さ÷横をtanといい、この数字から導き出す角度の事をアークタンジェント(tan-1)といいます。
関数電卓を使い、アークタンジェント(45.156/820.8)を求めれば28.8度となります。
これが道釘のcosθでありこの台は28.8度の傾斜角度で玉が落下します。
取り敢えず高さ÷底辺は0.550ってことです。
今度は海物語です。
Wが82.197mmでHが44.567mmです。これを割ると0.542となります。
アークタンジェント(44.567/82.197)を求めれば28.5度となります。
私は盤面をぱっと見して、海よりもまどかの方が緩斜面で其れが原因で回らないと思ってたのでショックでした。まどかが回らないのは傾斜角度が問題ではありませんでした。他に原因がありそうです。
両者はほぼニアイコールでしょう。傾斜角度の数字の違いは計測の誤差と考えられます。どちらも真正面から撮影した写真ではありませんから。機械開発者が設計したゲージではどちらも高さ÷横は0.55だったのではないでしょうか。もっというとこういう事かもしれません。直角三角形の有角度。1番代表的なのは45度45度90度ですが、その次に有名なのが30度60度90度です。
つまり
パチンコメーカーがパチンコ台を作る場合、風車から落下してくる玉はこの有名角度で落下するのが最適だと考えているのではなかろうかと思うわけです。
cos30度は2/√3
sin60度は1/2
この時のtanは1/√3⇒0.577
一般的に1/√3の事を勾配といいます。
まどマギとか海の勾配が0.550になってるということは30度60度90度の直角三角形を意識して作ったのではないかという事です。
関数電卓でシフト+tan。つまりtan-1(0.577)と打ち込むと29.98度と出ます。
関数電卓でtan30と打ち込むと0.577と出ます。
つまり風車から落下するときの勾配は0.55~0.57が最適なのではと思いました。
0.55⇒28.8度
0.57⇒30度
これが0.6より大きくなってもダメだし、0.52より小さくなってもダメだろう。この角度が大きかった遊技機は初代漆黒の衝撃。勾配がきつくなりすぎるとパチンコ玉をジャンプ釘に向かって真上から打ち込むのと似た状態となりジャンプ釘に衝突したパチンコ玉は左右に飛び散るから容易にヘソには収まりません。反対に勾配が緩斜面になり過ぎると、ヘソに向かうベクトル(F)が小さくなりジャンプ釘を飛び越える力が失われます。
ではこの機械はどうでしょうか?
Wが176.389mmでHが91.017mmです。H/Wは0.516
アークタンジェント(91.017/176.389)は27.3度です。
これが花の慶次傾奇一転です。海やまどマギに比べるとかなり緩斜面ですね。
有名角度の勾配⇒0.577
まどマギの勾配⇒0.550
沖縄の勾配⇒0.542
傾奇一転の勾配⇒0.516
急斜面は兎も角として、緩斜面になると全然回らんくなるってのは今までにも経験していますが、これに関しては私が昔書いた記事をもう一度読み返して頂きたいと思います。2021年の7月3日に道釘のコサイン(2)という記事を書いています。この時は沖縄を左から飛ばすと回らなかったけど、右から飛ばすとかなり回ったという内容でした。上記のように遊技台によって緩斜面、急斜面の違いはありますが、これは同じ台でも島のどこに取り付けられているかによっても変わるという問題提議でした。
これは右角の遊技台であり、私が予想した通り右角の台は右上がりになっています。
右角は妻板によって右端が固定されるけど、それ以外は遊技機の重さに耐えられず結果として遊技機が右上がりの状態で設置されています。それが故上記のような右と左で異なる傾斜角度が出たのですが、左傾斜角度は左打ちした時の落下角度であり、右傾斜角度というのは右打ちした時の落下角度であります。平均値で
左下がりの傾斜は26.79度⇒勾配0.5049です。
右下がりの傾斜角度28.91度⇒勾配0.552です。
この時は右打ちすると抜群に回ったので、やっぱり遊技機というのは29度前後で落下する時が1番良く回るのではないでしょうか。とはいえ、上述した沖縄、まどマギ、傾奇一転の傾斜角度(勾配)も島のどこに取り付けられるかで可変するので、この遊技機は◎。この遊技機は×とは断言し難いところが難点ですが、そういう目で見るのと見ないのとでは回転率に対する意識は変わるでしょう。大幅に緩斜面、急斜面の遊技機は回らないと思った方がベターです。
今のところ沖縄、まどマギに比べて慶次はダメですね。
今までは落下する角度のお話。パチンコ台が回るか回らんかということになると、それ以外には
渡りからジャンプまでの距離⇒A
ジャンプKらヘソ左までの距離⇒B
ヘソ左右の間隔⇒C
この3つの間隔と位置関係が重要ですが沖縄はCの感覚に比べてBはヤヤ広い。Aはヤヤ狭い
B>C>Aの順になっています。
とはいうもののそれぞれの間隔に大きな差はないのでABCの距離の問題は良いと思います。ところが
29度で落下してくる傾斜角度に対してジャンプ釘の位置が高すぎる。玉が落下する進行方向を「遮るような位置」に邪魔な釘が置かれているためジャンプ釘に当たった玉がヘソに収まる確率を下げています。上の画像を見て思うことは、もうちょっとジャンプの位置が低かったら、玉の進行を遮ることなく上手く乗り上げてヘソに収まると思いませんか?
沖縄はジャンプ釘の位置が高すぎるんですね。
だから横スタが悪いわけです。
まどマギです。沖縄ほど顕著ではありませんが、この機械もジャンプ釘の位置がヤヤ高いです。もうちょっと低ければ回ったと思うけれど、沖縄ほど酷くはないのでマイナス要素はそれほど高くはありません。
A=C>Bの関係になってますが、それぞれの間隔はニアイコールなのでABCほぼ等間隔といっても良いでしょう。素晴らしいです。ここまでのロジックでは沖縄よりもまどマギの方が横スタは良さそうです。
慶次傾奇一転です。
ジャンプ釘の位置としては1番良いでしょう。道釘の傾斜面のほぼ延長線上にジャンプ釘があります。
ところが慶次の場合は渡りからジャンプ釘までの距離が遠すぎて没。Aの間隔がメッチャ広いです。これでは回りません。
A>B=C
この前慶次打った時にヘソはメッチャ開いてたけど、途中から回らんくなって。最後1000個当たり47とか57,58って数字が出てたのはこれだったのかと思った次第。渡りとジャンプ間の間隔が広すぎるので多分この機械はどんなけヘソを開けても回らんないでしょうね。無理ですわ。
話を整理すると
メーカーが意識してる勾配は有名角度の三角形(30,60,90)
勾配は0.577で角度は30度
沖縄は
勾配が0.542⇒28.5度で○
ジャンプ釘の位置は高すぎる⇒×
ABCの其々の間隔は◎
まどマギは
勾配が0550⇒28.8度で◎
ジャンプ釘の位置はヤヤ高い⇒×
ABCの其々の間隔は○
慶次傾奇一転は
勾配が0.516⇒27.3度で×
ジャンプ釘の位置は○
ABCの位置関係はAが広すぎて×
この中では慶次が1番悪い。慶次は今後一般導入になるかと思いますが、打たない方が良いでしょう。どんなけ釘を開けても回らんと思います。慶次の場合は勾配が緩斜面過ぎるのと、Aの間隔が広すぎるという2つがダメなのでまず回らんと思いますわ。沖縄5に関しては、発売当初から私が指摘しているようにジャンプ釘の位置が高すぎます。私が今まで沖縄5に関してはあまり固執しなかったのは其れが理由です。横スタがクソ回らんのが気に入らんくて遊技してこなかった訳ですが、沖縄に関してはシリーズとしてほぼ遊技しなかったけれど其れには深いわけがあったという事ですね。釘調整よりもゲージが重要。
勿論傾斜角度に関しては遊技台の個体差だけじゃなく、島の個体差も重要。島によって。つまり新築オープンしてまっさらの島設備に関しては島中の傾斜角度の個体差は少ないですし、古い店ならば角と中角とそれ以外の遊技台では傾斜角度にかなり個体差があります。其れをどこまで理解できるかにかかってるけど、目に見えないものを理解するのはかなり難解です。
この日のまどマギ。あんまり回ってないんですけど沖縄と比較するのは無理があります。沖縄は3個賞球であり、ネカセが強い遊技台はバンバン乗り上げるので上からのスタート入賞回数は断然沖縄の方が優れています。従ってこの日のまどマギは18/K程度ですが上スタが頻繁に決まって賞球数が3個だったら21/Kくらいにはなったでしょう。沖縄5で21/K程度の遊技報告をしてるツイッタランドの人を結構見かけますが21/Kの沖縄なんて
クソですよ。
御覧のようにパチンコ台は遊技機の釘調整が全てではありません。釘調整が微調整にしかできぬ世の中とあらば、釘調整よりも遊技機が作られた初期段階の釘の配列を理解することの方が重要。釘を見るのは開け幅だけではなくて、ゲージ構成の理解が重要ということ。其れを理解できることの方がヘソの開け締めを見るよりも大切ですよ。
私が使ってる関数電卓です。tanとかtan-1ってのがあると思います。
tanの後に角度30を打ち込むと0.577と表示されます。
shift+tanでtan-1。この後に0.577と打ち込むと29.98度と表示されます。
つまり関数電卓があるとかなり便利です。この電卓は私が設備開発の仕事をやり始めた頃、梁川さんに買ってもらったものです。開発の仕事をやるんなら皆関数電卓くらいは持っておかないと駄目だろうということで買って貰ったんですけど其れを未だに使ってます。2003年の事でした。
三角関数
sinθcosθtanθ
タンジェントとアークタンジェント
二次方程式の解
昔懐かしい言葉が出てきます。皆昔は習ったでしょう。そういうことがパチンコで勝つために生きるのです。
パチンコ台が回る回らんを考えるときに、今日みたいなロジックで考えると分かり易いです。釘の配列は重要。玉が落下してくるスピードには道釘の傾斜角度もしくは勾配が重要。その先にジャンプ釘に当たる時玉の進行速度を遮るのか、遮らないか?乗り上げられるのかられないのか?
そんなことを考えてみてください。
パチンコは面白くて仕方がない。
今日の話を理解するためには、2021年7月3日の記事。道釘のコサイン(2)を読んでください。其れを理解したうえでもう1度この記事を読むと理解がより一層深まります。是非ともご賞味くださいませ。
今日の記事を何故書いたかというと、久しぶりに京楽の遊技機を触ってみてぱっと見傾斜角度が緩斜面だから回らなかったのかって思って色々と比較し始めたんです。ところが実際にはまどマギの傾斜角度は悪くなかったってことが分かり愕然とした。そういうのは人間の肉眼では判断しづらいんだろうなあって思ったこと。人間の目で識別できることは前の日よりも開いてるか締まってるか。板奥の比較は殆ど無理でやれるとしたら板の比較。あとは寄り付近の釘と風車調整と道釘を弄ってるかどうか。目で見て判断できない物理的条件によって回転率の差が生じることをどこまで掘り下げて考察できるのかが巧拙の分かれ目だと考えて記事を作りました。これからもしばしば勾配と傾斜角度。其れとジャンプ釘の位置関係については例題を上げて説明すると思います。ゲージが甘い辛い。回る回らんの根本的な条件を押さえておかないと
勝ち組にはたどり着けないし
自分が勝ち組だと思っていても
大事なことを見失う。
コメント
実践お疲れ様でした。
店内そんな感じだったのですね。
毎年毎年使える店が減って行きますね💦
この日は厳しかったですねえ。
前日軍団の二人が打ち散らかして挙句リゼロ2
その時点でかなり怪しかったのですが、当日は予想通りまどマギしか開けてなかった。この店のEVAは多分使えないと思います。
道釘、ポケット締めすぎ。
パチンコが打てる店って本当に限られてます。
その中で玉だけで戦っている身としては本当に辛いです。だからこそ、てんてん様とかドリーム様とLINE交換してるんですよ。そういう身内の情報でも頼りにしないとやってけない時代。自分一人では勝てませんよ。
なるほど
線を引いてもらっているせいもありますが、確かに沖縄のジャンプ釘が高いですね。
計算は出来ないけど、ジャンプ釘の位置が変わることは無いので こう書いて貰えていると参考になります!
そうでしょう。
だから沖縄って回んないんですよ。ヘソが開いてるのに回らないって感じることは多々あるけれど、其れには理由があるのでひとつひとつそれを突き止めていかねば。
今回の慶次も突き詰めて考えればよく分かる。慶次が一般導入になってもあんまり打たないで欲しいかなあ。回んないですよこの台は。
回る台を探すってのは色んな方法がありますね。