エビスパニック

昨日は不正を疑ってはいけないという趣旨の内容を書きましたけれど、実は私は一度だけ遊技機、遊技場の不正を疑ったことがあるんです。今日はそのときのことを映像表現します。1992年の8月ですから今から27年前の出来事です。昨日書いた内容とは真逆のことを書きこみますが、どう思うかは貴方次第です。

 

この年私に人生の転機が訪れます。入社ずっと以来愛知県半田市というところに居を構えていたのですが、この年の5月に転勤話が持ち上がります。まあ転勤といったって半田から岡崎に変わるだけのことですから大した変化じゃないのですが、それでも長年住み着いた家と周りの人間関係が変わるというのは大きな出来事でしたし、何よりも自分にとっては休日に足を運ぶパチ屋を全て見直さなくてはならないからこっちの方が大変でしたね。


半田営業所から岡崎支店に移動になったのであります。

 

勤務する場所は変わりましたけど、得意先は今まで通りだったので仕事の手順は今までとあんまり変わらない感じです。朝岡崎を出て半田方面に向かいます。米津大橋を渡る頃には西尾近辺の優良店が気になって仕方ありません。なんせこの頃の西尾は優良パチンコホール大量生産地域でしたから。愛知県で最も優良なパチンコホールが集まる岡崎、安城、西尾といった地域に移り住むことができて私はご満悦だったのです。この頃はまず安城から岡崎に向かう48線ルートに目を付けまして、エルエルというホームセンターの近くにあったパーラーニューコスモ(今のコスモジャパン)、明宝、APAN777(今のZENT)といった店を主戦場にすることにしま
した。このAPAN777がプラボーキングダムで荒稼ぎさせてもらった店ですし、パーラーニューコスモがタチの悪いゴロツキに狙わまして、車の左右ドアミラーをパチンコ玉でぶち抜かれたお店でございます。そこから248を北上し、八帖交差点を超えたところにJETというお店が新築オープンいたしました。矢作川超えの為道路が坂になってるんですけどその坂を下りたところに店がありました。この店がのちにバレリーナの荒稼ぎ場となったのですが、私が店に入ると店のど真ん中で店長か釘師と思しき人が私に近寄ってきて、「お前ここでパチンコやるんか」みたいな顔つきで通せんぼするので、店長と私とでにらみ合い。相撲の立会い、時間前に横綱同士が互いに睨みを利かせて一歩も引かんという状況を目にしたことがあるかと思いますが、それに似た状況でした。火花がブンブン飛び散ります。ここは引くに引けない客と店主との戦いです。

 


この年の8月、藤商事からエビスというけったいな名前のデジパチが登場しました。スペックは表向きは大当たりの確率1/225でT1Y2400個というドノーマル機なのですが、37で当たると爆裂仕様。333は何回かに1回は天国突入。777は必ず天国突入みたいな感じだったのですが、実際にどうなのかは良くわかってませんでした。兎に角37以外の当たりは2400個で1回交換。37で当たるとラッキーナンバーだけど333はいまいち弱くて777は鬼爆みないな感じでしょうかね。37で天国突入すると再度37で当たるまでは1/25くらいの確率で数珠繋ぎです。数珠繋ぎ連チャンというのは、この機械から命名されるようになったのではないでしょうか。当方としましては、アレジンを作った藤商事の機械だから胡散臭さはビシバシに感じます。ヘソは渋めの調整が多かったのですが、この台は玉が肩を抜けると何分の1かで普通図柄が当たって、ヘソの下にある電チューが開きます。これがお助けスタートとなるので肩の調整次第ではお宝台に化けると思いました。まあ回るんパチンコ大海3みたいな感じですが、それよりも遥かに普通図柄が当たること多かったです。


肩とヘソの釘調整は台毎にバラツキがあったので、私はヘソは締まってるけど肩が入りやすい台を選びました。そのときの実践結果が下記の画像ですが、お盆休みの初っ端3日間をエビスの183番台で遊技しました。45,46,40とブッチギリ回っております。一度当たれば2400×2.5=6000円。1/225で45回ると5000円に1回のペースで大当たりするものですから、1回交換でも大当たり1回に付き1000円の儲けで、更にラッキーナンバー引いたら多大な利益を生みそうだというのはすぐに分かりました。このときのルールは37で当たるとラッキーナンバーでもう一度37で当たると出玉の交換ですから持ち玉比率はそれほど上がりません。然しながら37で当たると天国に突入し再度37で当たるまでは天国状態なのでこの間の差玉を考慮すると、やっぱり45/kという条件では期待値が高いのです。当然ボロ勝ちできると思い込んでいました。ところが実際に遊技するとけんもほろろの超絶塩対応で嵌ってばっかし。初日は最後1286と630でギャフンだし、2日目も最初から最後まで鈍い当たり方で尚且つ37での当たりはゼロというしびれっぷり。3日目は前半初当たり好調で9回目についに念願の333で当たってラッキーナンバーの札を挿してもらったものの、まさかの天国状態に突入せずでここから1136のあと225,760とドボン。結局3日間はずっと嵌りっぱなしで7万円の負債を抱えることになりました。整理しましょう。


1日目⇒9/4068
2日目⇒7/3272
3日目⇒12/3686
SUM⇒28/11026(1/394)


3日間ぶっ通しで追いまくって1/225の台が1/394。これはキツイ。1万回転打って確率の半分しか当たらないは確率のバラツキ上有り得るお話ですが、このときは20台くらいあった島全体がこんな感じだったのでおかしいなと思うことしきり。自分の台だけがこんなに当たらないってことならば、ツイてないで済ませるところなのですが、20台×3日=60台分の状況がこんな具合に嵌りっぱなしなものですから、流石に確率の不正を疑いました。そりゃたまには7を引いて爆連する台もあるんですよ。でも一瞬だけ差玉が付いてその後はまた延々と嵌り始めるのでおかしいなと思った次第。4日目もこの台を打とうと店に足を運んだのですが、翌日からは釘が締まったのでしばらくこの島とは疎遠になりました。
 

 エビス3


エビス4

 

エビス5

 

エビス1

 

エビス2


お盆休みの間ずっとうなされてました。何故この台はこんなに当たらない???何故島全体がこんなに噴かない?他の台だってそれなりには回ってるはずだ。一部の連チャンした台を除けばほとんどの台が負けてるではないか。この頃から徐々にこのエビスという台は大当たり確率が1/300~1/350くらいの台ではなかろうかという疑惑が強くなりましたね。それからしばらく間をおいて、8/23の日曜日に183番台とは違う台で遊技したところこの日は初めて777で当たりました。2回ほど777で当たったのですが、4連チャンと8連チャンだったので大した勝ちにはならなかったのですが7万円負けてたのが5万円ほど返してもらったので少し溜飲が下がったと思っていた矢先のこと。


パチンコ必勝ガイドさんを読んでいたら


エビス       
特別図柄1の大当たり確率1/225       
特別図柄2の大当たり確率1/500       

 


解析結果が載ってたんです。スルーチャッカー当選により電チューに拾われた玉の大当たり確率は1/500。そんな阿呆な。何で藤商事は最初っからこれを公表しなかったの???特別図柄1と2では大当たり確率が異なるなんて夢にも思ってなかったから当方としては戸惑うばかり。それと同時に藤商事に恨みつらみはたっぷりで、藤商事という会社に火付けて焼き殺したろかと思ったほど憎悪の感情が沸いてきましたね。こっちはお盆休みの間ずっと確率地獄に苦しめられて思いつめてましたから。必勝ガイドさんが私に教えてくれなかったらまだまだエビスパニックに陥ってたと思うとぞっとします。       


余談ですが、このエビスという台にはいくつかのシリーズがありまして私が遊技した台はそれほど連チャン性が強くなかった機種です。37で当たれば次に37で当たるまでという縛りは、入り口は大きいけれど出口も大きいタイプ。エビスパニック入っても終了するのも割りと早かったです。問題となったのは7で当たると次に7で当たるまで天国状態が続くという台でしたね。エビスに関しては兎角得体の知れないところがありまして、スペックによって諸説飛び交っておりますので本当のことは良く分からないんです。7で当たると次に7で当たるまでという機種は、ヘソの大当たり確率はゼロで電チューだけが1/225という説も有ったり、逆に電チューは通常時ゼロだけどエビスパニックに突入すると1/25になるという説も有ったりで得体がしれません。この手の台が777で当たったときの平均連チャン率は何と何と何と27連チャン。大当たり絵柄は15種類くらいだったと思うけど、多分出現比率は一様じゃなくて777は1/35とか1/40だったんじゃないかと推測します。それでいて平均27連ですから場合によってはその3倍とか4倍まで有り得る話。冗談抜きにして当時は一撃100連チャン。等価のお店で一撃24万発で100万円勝ったという話がニュースで流れる始末でまさに世紀末現象そのものでした。自分は37タイプですっかりこの台に疑心暗鬼になっていたため、これ以降エビスという名前の付く機械は悉く見送ったのでそのような大連チャンの恩恵にはありつけませんでしたけど、その当時は凄く美味しい思いをした人もいたのであります。

 


なんせ一撃100万円ですから

 

アレジン、ブラボーキングダム、綱取物語にパチスロのミリオンゴッド。連チャン性能の凄い台を挙げたら枚挙にいとまがありませんが、パチンコ、パチスロ史に名を刻む最強連チャンマシンは上述の4機種に非ず、実はエビスだったというお話ですね。連チャン話は兎も角として、昔の日記を読んでいるとなかなか面白いですね。27年も前からこんなことやってたのは自分くらいだと思うけど、記事を読んでると

 

(1)数字ばかりで当たっているので、当たりだした初期的状態であろう。
(2)漢字の連チャンモードがこないと本格的な爆発とは言えない。
(3)ハマリのあとすぐ当たらないと大爆発しないのだ。

 

 

振り返ると凄い言葉が並んでますよね。当時はネットワークもなくて情報が不足していました。遊技台の正確な情報はなかなか入手できなくて、私自身もパチンコ台の中身が良く分かっていませんでした。今となってはお恥ずかしい限りですが27年前というのはそんな時代だったと思います。そんな時代にあっても、この日記を目にしているとキラリと光る内容が結構あるのです。8月9,10,11の3日間も手書きの日記は残っているのですがスキャナーで読み取ると分かりずらい為、エクセルに入力して画像化しました。この3日間の情報を見ていて何かお気づきになったことは有りませんか?呼び出しランプのデータ表示がなかった時代です。この時代でも回転率を残しておこうと考えた私は、大当たりするまでの投資金額と所要回転数をすべて記憶していたのです。大当たり回転数の数字がやけにゼロ終りしてるのは、ぴったしその回転数で当たったというわけではなく、後から記憶をたどると160代の後半なら170とか、180代の前半なら180という具合に数字を丸めて処理していたということがうかがい知れるのです。強烈な印象に残っている大当たりについては1136回転みたいに正確に記憶が残ってる。だけどそれ以外はちょっと記憶が曖昧です。遊技中にメモを取っていたなら、すべての大当たりを正確な回転数で記録しているはずですが、遊技している最中は、今いくら使って何回転回ってるということを紙に書かずとも自分の頭で記憶しながら遊技していたということなのです。全ての数字を覚えておいて、家に帰ってから大学ノートに今日の出来事を転記。その時に朝一の当たりから最後の当たりまでの投資金額と、所要回転数と大当たりした絵柄を記憶をたどりながら書いていきました。

 

凄い記憶力です。今なら絶対できませんが、何故そんな神業みたいなことができたかというとこれは勝ちに対する執念ですね。今なら呼び出しランプに回転数が表示されますから当たった時に、その回転数をメモしておけばたやすく記録できますが、当時は呼び出しランプにデータ表示などありませんでした。自分が何回転回したかを覚えておかなくてはならないという絶対的使命感がそうさせたのでしょう。設備が整っていなければヒトの大脳はフル回転で働くのですよ。紙とエンピツを持たなくても記憶できるだろうという自信があったからメモを取らなかったのですが、こうした能力は段々と衰えていきまして30代の半ば頃からは、メモを取るようになっていきました。回転数を数える、回転数をメモするというのは石橋理論によって世に広まりましたけれど、私は石橋達也が出る前からその重要性を理解してたので、自分なりにやってましたね。ちょっとした自慢話みたいになっちまうのですが、これだけの情報量をメモも取らずに記憶できたというのは凄いことですし、この頃の自分はかなり腕の良いパチンカーでしたね。

 


20代とか30代の人間の能力ってのはとてつもないなと感じますし、このような日記を見ているととてもじゃないけど昔の自分には太刀打ちできません。

 

 

大当たりの確率が1/225ですとしか公表しなかった藤商事。途中までは何でこんなに当たらんのやと思って意地になって3日間エビスをぶっ通しましたけど、結局は最後までまともに当たらなかった。生まれて初めて大当たりの確率を疑ったし、店の不正をも疑った事件でしたけど、結局は私の感性が正しくてエビスはヘソと電チューが同数抽選なら1/360という機械でした。道理で当たらんわけだと思ったのと同時に、100%信用することの危険性。私は昨日は遊技機、遊技場を100%信じてほしいと訴求した。然しながら今日は遊技機、遊技場を100%は信用するなと訴求した。どちらを是とするかは読み手の判断に委ねますが、私が言いたかったことは両方とも一理あるのです。

 

 

(1)ウラ、遠隔、電圧不正はめったにあるもんじゃない。だから限りなくシロに近いクロを疑うよりも、余計なことに神経を使うのではなくてシロだと理解して腕を磨くことに心血を注いでもらいたい。それが貴方の為だから。

(2)演出と大当たりを結び付ける発想はいい加減止めてもらいたい。確率は独立事象だから、いい演出が来てるから当たりそうだ。いい演出が来てないから当たらなさそうだの発想は、谷村さんにしかできない芸当だと心得てもらいたい。


(3)エビスのような台が今後出てくるとは思えないけれど、されど絶対にインチキ台が出ないかといえばそれはやっぱり有り得ると思う。インチキ台に大金を投じても誰も補填してくれないし、誰も助けてはくれない。本当におかしいと思ったときどうするか。最後の最後に判断するのは貴方の感性である。


(4)統計的数値の集積がないとこの判断はできないと思う。それ故日頃から自分が遊技した結果は全て記録しておいた方がよろしい。最後は感性で判断するといっても、途中経過を記録していなければ、判断するのは不可能である。

コメント

  1. 匿名より:

    えびす、間違った記憶では?
    特別図柄1と2って何でしょうか?
    ヘソは電チューですが、センサーは一つです。

    この機種は通常時に電チュー開放時に入賞した回転は大当り確率ゼロ。
    閉じている時のみ抽選。

    一方、えびすパニック突入時は電チュー開放時に入賞した回転は1/15ぐらいで当選。

    こんな仕組みだったはずです。

    2021年9月7日 PM 5:43
  2. ゴーニィ より:

    貴殿が指摘しているような機械は、私の本文中に書いてあると思うけど?

    全部読んでないのか?

    兎角匿名投稿では返事するのは無理。日頃から匿名投稿は絶対にイカンと常々申しております。

    2021年9月7日 PM 7:43
  3. ハルシオンより:

    はじめまして(かな?)えびすシリーズ、今思うととても恐ろしい台ですね…

    通常確率のノーマル機要素プラス確変搭載(普通図柄)大連チャンのトリガーあり、というのは当時のデジパチによくあるタイプだったと思いますが、この機種はスルーさえ通過すれば電チューが開放するので釘次第ではガンガン回せてめちゃくちゃ食えるじゃん!
    …と思わせて実はそれが罠で電チュー開放でメモリされた保留はほぼ大当たりしない (情報ではリーチ中に貯まった保留も当たらないとか??)、という極めて悪質スペックですね笑
    代わりといってかはわかりませんが、いわゆる地獄モードといった概念が多分無かったのかもしれないので、そういう意味では内部仕様さえ理解できていればしっかり立ち回れる台でもあった、というところはありますが、その電チューにまつわる真実を知らないうちに手を出して罠にはまり大ハマりを食らったユーザーの数は計り知れないでしょうね汗


    自分は平成生まれなので、そのような爆裂連チャン機には決して触れることが叶わなかったですが、現代におけるラッキートリガーの走りみたいにも見えてきますね。
    とはいえ今のように最大1500玉が良くて87%とか…の世界じゃなく、えびすパニック中 も持ち玉、追加投資による玉の減衰がある程度はあったり、交換率とかの違いもあるとはいえ一撃2400玉がそれくらいか、それ以上の継続率でバンバン当たるわけですからね
    3と7からパニック突入がえびす3、7の当たりみ突入の可能性があるのがえびすVでしたっけ

    後者のVは継続率95%…それも2400という出玉が。考えるだけで脳みそが爆発してしまいそうになります

    面白いことに藤商事様も公式ページで自ら「えびすパニックを搭載」と説明しているあたりも潔いです笑

    このえびす3はプレイステーションで、えびすVはスーパーファミコンのゲームソフトで収録されていたのでプレイしたことがありましたが、スーパーファミコンのえびすVにしっかりえびすパニックを再現されており50連チャンを超えたときはビビりました

    2024年6月20日 AM 2:02
  4. ゴーニィ より:

    ハルシオン様

    どうして今これを指摘するのか分からんけど

    この台は酷い台でしたね。肩に入って電開くとボコスコ回るのでこりゃええでって思わせておいて、それが底なし沼への入り口とは。騙されましたわ。藤商事を恨み店を恨み。

    まあ昔のはなしやけど、エビスだけは未だにけしからんと思ってます。一撃100連チャンがニュースになり、みんなそれを夢見て底なし沼に嵌る。

    沼ですな。

    2024年6月20日 AM 5:58

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