采配
今まで私はパチンコに関係ない話として、プロ野球、大相撲、麻雀の3つのことについて書くことが多かったように思います。一見パチンコには無関係と思われがちですが、実はこの3つはいずれも勝負事という点では通じるものがあるし、それによってパチンコとの付き合い方を学べることも有るのではと思ってます。もうすぐ平成が終ります。そこで今日は平成の31年間で最も印象に残った出来事をご紹介します。ニッポンのプロ野球でどうしても忘れられない試合が2つあるのですが、ひとつは巨人がV9を達成した1973年の甲子園での最終戦。残り2試合で阪神が勝つか引き分ければ阪神の優勝だったので、この年は巨人のV9が未達に終わることを覚悟しました。129試合目に奇跡的に中日が阪神を破り、優勝の行方が甲子園での阪神戦までもつれ込んだ末に巨人が勝ったというのは以前ここで書き込んだかと思います。然しながらこれは昭和の時代のお話。平成になってからというと一番の思い出は、1994年の10月8日のことです。
10.8決戦です
この年のセ・リーグのペナント・レースは、巨人が先発3本柱を中心として春先から独走し一時は2位の中日に10.5ゲームの差をつけて早々とリーグ優勝を手にしたかに思えました。この頃の巨人は投高打低のチームでしたが、この年に限らず投手力でもってるチームは大体春先は好調なんですね。ピッチャーは肩のスタミナが重要で春先は割と涼しいから投手力のあるチームが上位に来ることは多いんです。ところが夏場に入るとスタミナが切れて打たれ始めるようになり巨人は徐々にじり貧になっていきました。反対に打力のあるチームは夏場以降力を発揮して徐々に巨人を追い詰めていきます。2位の中日は狭いナゴヤ球場を舞台にしてホームラン攻勢を仕掛けてきます。最大で10.5ゲームあった差が見る見るうちに縮まりまして129試合目にはとうとう巨人に追いついてしまいました。130試合目はナゴヤ球場での直接対決で、勝った方が70勝60敗となり優勝するという前代未聞の出来事となったのであります。
私は人生で一度だけお見合いというものを経験してるのですが、それがこの試合の翌日でした。母親にどうしてもって頼まれて嫌々ながらも義理でのお見合いというものを経験させられたんです。そのためにこの日は試合が始まる頃は新幹線の中。試合の状況を車中のテロップで随時気にしながら、気もそぞろに田舎の家を目指しておりました。家に着いたら即テレビの前で野球中継に釘づけなのですが、それまでの試合経過を弟が丁寧に説明してくれました。槙原が先発したけれど、早々にノックアウト食らって、二人目の斉藤のデキが良かったと。松井秀喜がホームランを打って6対3で巨人が勝っていました。7回から桑田がマウンドに上がり8回に大ピンチを迎えましたがこのイニングを抑えきったところでほぼ巨人の勝利を確信しました。
この試合序盤は点の取り合いでどっちに転ぶかわからない試合運びだったのですが、長嶋監督は先発の槙原の調子が悪いと見るとや否や2回の裏に同点に追いつかれたところで斉藤にスイッチ。これが功を奏して斉藤は5イニングを投げて1失点の好投。一方中日の高木監督は、エース今中の調子がピリっとしないにもかかわらず今中を信じて投げさせましたが、結局4回までに3本塁打を浴びて5失点したところで次のピッチャーに交代させました。2点で即交代させた長嶋さんと5点まで我慢した高木さんの采配の違いがこの試合を分けました。9回に先頭の川相がセンターバックスクリーンに飛び込む大飛球を放ちましたが、何故か審判はホームランとは認めず3塁打に扱われてこの回は得点ゼロで終わりました。嫌な気分になったのですが、桑田が9回のウラをピシャリと抑えて試合はこのまま6対3で巨人の勝利。私は美酒に酔いしれて意気揚々と翌日のデートに赴いたのです。
岡山出身の御嬢さんでしたね。香川県とか岡山県民は巨人ファンが多いので、私は安心しきって昨日の出来事を勢いよく話しこんだら「あんた巨人ファンなのかの一言」。この御嬢さんは強烈なアンチ巨人ファンだったのでちょっとばかりまずい雰囲気です。彼女の言い分はこうです。巨人にばかり有望な選手が集まるのが気に入らない。この年は中日から落合が巨人に移籍した年でした。話が前後するけど、広島の4番江藤も巨人に移籍。更にこの年の最後にはヤクルトの4番広沢が巨人に移籍するという話が出ていました。江藤、落合のみならず広沢までとるんか。セ・リーグの4番が全部巨人にいっとるやないかというのが、彼女の逆鱗に触れたようであります。然し巨人だけが悪いわけじゃありません。いくら誘われたからといって、移籍するのは選手の意思なのですから、江藤、落合、広沢にも問題があるでしょう。一度は巨人でプレイしてみたいという願望は誰にでもあること。メジャーにいる選手なら誰でもヤンキース、レッドソックス、ドジャースの3チームに誘われたら断れないというのと一緒ですよ。なのでそんなに目くじらを立てないでとお願いはしたのですが…
翌日速攻で彼女から電話がありまして
巨人ファンとは結婚できん。
断られました。このバッキャ女、結婚とかお付き合いをするのに巨人ファンかどうかなんてどうでもえかろうがとは思いましたが、この人にとってはそれがかけがえのないほど大事なのでしょうね。世の中にはこういう人もいるのねとは思いましたが、元々母親の顔を立てるために帰省しただけのことだから結果はどうでもええんですけどね。断った理由がケッタクソないので今でもハッキリと覚えとりますわ。しかも10.8決戦という大事な試合の翌日でしたから尚更です。こんなことなら帰省せずに家でじっくり初回から試合を見たかったよなあと思いましたが、何となくこうなりそうだという予感はあったんです。巨人はここぞという時勝負強いのです。勝敗を分けたのは、時の運ではなくて勝ちに対する執念でした。大一番を迎えるにあたって
今まで通りの戦いを演じようとした高木守道監督
なりふり構わず勝利に向って檄を飛ばした長嶋茂雄監督
この年の中日のエースは今中です。今中を中心にして勝ったきたチームなのだから、彼で負けたら悔いがないと思ったのでしょう。普段通りの野球をすることで乗り切ろうとした作戦でした。今中の調子が良かったらこの試合は中日の勝ちだったかもしれません。然し試合は何が起こるかわからない。万が一今中の調子が悪かったらどこで、誰に交代するのかというシナリオが不十分だったように思います。これに対して長嶋監督は最初から巨人の絶対的強みである先発3本柱を総動員しようという腹つもりでした。巨人には切り札が3枚ありますが中日には切り札が1枚しかありません。今中を見切る時期が遅れたということですね。
この試合は平成の野球史に残る名勝負として語り伝えられるでしょうが、単なる1試合ではないですね。やっぱり勝負事というのは「勝たな」いかんのですよ。なりふり構わず勝ちに行く姿勢というのが重要で、持てる力を全部出し切れるかどうかはその人のセンスです。末尾日イベント、年イチイベント、激熱イベントに負けてるような人たちは何かが足りないのではないでしょうか。期待値至上主義を貫く人は高木守道です。スタート6.6よりも6.7。6.7よりも6.8を目指してスタート率は十分な成果を成し遂げました。随分と回ったからそれなりの仕事量をこなした。だから5万円負けても満足だ。このようなことを平気で口にするのではないでしょうか。でも結果として残るのは、貴方は5万円負けたという事実だけです。期待値なんか稼いではいません。そしてこのような人たちは必ずこういいます。過去履歴は見ても意味がないと。
だから駄目なのですよ。
土日パチンカーが満足に終日追っかけられる稼働日はかなり少ないように思います。年間どれくらいあるかは年末に集計しないと分かりませんが、パチプロという立場の人と比べると相当少ないでしょう。その僅かな機会に勝てる人間と勝てない人間では年間収支に大きく差が付くことでしょう。スタートの追求はとても重要なことですが、それ以上に重要なことは勝って帰るということです。ストライクゾーンのど真ん中に真っ直ぐが来たときは確実にライトスタンドに放り込めるような人間にならねばならないのです。スタートが6.7,6.8,6.9ならばどれ打っても構わないからライトスタンドにぶち込んで帰ってください。ここでアドリブが利かないような人間はクラッチヒッターにはなれません。私は左バッターですから左バッター中心のお話しをしています。
今週は週中に10.8決戦の特番をやってたので懐かしくなって、このお話を書くことにしました。10.8決戦はあまりにも有名なプロ野球史に残る名勝負ですが、その勝敗を分けたのは実力差だけではなかったように思います。その当時の巨人と中日の戦力をパチンコ的に表現すると期待値は同じでした。期待値は同じなのに勝てる人間と勝てない人間がいる。普段通りの戦い方で勝負を挑んだ高木守道監督に対してなりふり構わず勝ちにいった長嶋茂雄監督。勝利の女神がどちらに微笑んだのかは明白で、実はこの試合が始まる前から私はそんな結果になるんじゃないかという予測はしてました。期待値の追求だけを求め過去履歴を無視する人は、負けても2万円分の期待値を稼いだからと自分をうそぶいて家に帰ります。期待値のみならず過去履歴までを分析して磐石の体制で試合に臨んだ人は7万円勝って帰ります。貴方はどちらを選びますか。
過去履歴を見ない人は、決してクラッチヒッターにはなれんのです。
昨日の夜おそまつさんと暴れの釘調整を見て悩んだが、悩んだ末に本日は西尾遠征に行くのが良いと判断した。ニューサンプラザのグランドオープンである。整理券持ってないけどここは穴場だから大丈夫と思う。11時オープンなのでちょっと早めに店について近隣のM&Kを様子見すると海の島だけがやけに釘が甘い。色々と確認するとこの店は末尾8に変更になったそうな。思わずこの店で遊技した方が良いんじゃないかと思ったほどの出来だがあいにく空き台がないのでしぶしぶニューサンプラザに向う。でもあれだ、また一つ引き出しの中身が増えたような気がする。この店を覗いたのは正解だったな。今後が楽しみだ。
11時の開店を待って中に入ると、案の定というか皆さんもすでにお分かりだと思うが、西尾組のお二人さんが大海物語の島で仲良く並んでいる。こっちに気づいたと見えてニコッと挨拶を済ませてこちらは沖縄だ。冬ソナの島も結構気になるけれど、優先順位としてはまずは沖縄だろう。ややヘソが足りないと感じるけれど、昨日打った沖縄と同じくらいのレベルなので打てる範疇ではないだろうか?打ち始めの1000円でヤバイと思った。この店の海物語の島は多分ネカセが全然足りない。玉の動きが物語っている。これはやらかしたかもしれぬと心して打ち続けていたが一向にラチが開かず、この時点で冬ソナに1台空きがあったのでもう沖縄どころではなくなっている。代わるなら今だ!
ジャイアンツのピッチャーの交代をお知らせします。ピッチャー斉藤に変わりまして桑田。背番号18
沖縄は5000円91回転でケツ。斉藤の調子が全然よろしくないので、今日は桑田をリリーフに起用して抑えは彼に任せよう。「桑田っていうピッチャーは案外度胸があって肝がすわってるんですね。だから最後は桑田にしようと決めてました。」。堀内恒夫の弁であります。実際中日の打者陣も桑田が最後に出てくるのが一番嫌だったと口を揃えて言います。それくらい全盛時の桑田には安心感がありました。まさかこういう展開になるとは思ってなかったですが、冬ソナがこの時間でも1台だけ空いてたというのはラッキーだったし、台を代わるならこのタイミングしかなかったと思う。まっさらな状態から打ち始めて、最初の6000円でソナタの絵柄煽りがきた。ヨン様とユジンとサンヒョクが並んでドックンドックンという奴です。こんなの煽りが決まった試しがないからと期待ゼロで見ていたら、当たったのですか?一瞬良く分からなかったけど確変の大当たりらしいです。これが2連チャン止まりで、世の中そんなに甘くないよねって思ってたら、その時短中48回転でエピソードがⅢまでいって111の単発。その時短中22回転で突然保留がおかしなことになって、ユジンとヨンの2ショット画像でその周りにレインボー背景。びっくりした。群、ポラリスで最後は虹カットインで決まり。これが3連チャンで一撃8700個くらいになりました。
回りムラがすっげーあるんで今日の冬ソナは回ってるのか回ってないのか???隣の打ち子さんは、連れに25は回ってると言ってましたが回ったのは最初だけで、台を変わろうかどうしようか行動がおかしくなっていた。全然回らんとか言い出して右往左往する始末。だから回りムラが酷いんだって。代わってもおんなじだからそいつと心中しなと答えておいた。ここからが正念場なれどあんまし回らんとなれば負けないうちに帰るべと台に言い残してしばし店内を徘徊。西尾組のお二人さんに回ってるって聞きに行くとやっぱし見た目ほどは回ってない様子。この店は全体的にやらかしてるな。ネカセ弱めで取り付けてるから、海系の台は悉く駄目だろう。ステージ乗り上げのない台の方がお買い得だということは分かった。それで今日の冬ソナがどれくらい回るかだ。
いきなりの撤収も視野に入れて持ち玉を消化すると292回転目に虹背景が出た。今日はやけにレインボーが出る日だがポラリス、初雪と続いて金カットイン。最後のカットインも金色が多い。演出が当たりの王道をまっすぐ歩いている感じ。この当たりが怒涛の6連チャンをかまして今日は勝って帰らねばの展開となる。ここまで桑田がやってくれるとは思わなかったが頼りになる奴だ。その時短中2のリーチだったけどここでも最後のカットインが虹色で確変かな?って思ったけど当たりは222のまんま。16ラウンドを消化した後にピキピキピキンとなって確変に昇格。これが5連チャンで今日は勝負あり。
激しく当たって22500個。今日はこの後メシの種を作りにいかねばならんので早めに撤収です。西尾は遠いんですわ。自宅からここまでに35km。更にそこから2店舗店回りをしなくっちゃならないので、最初から夕方には帰るつもりでした。明日予定の店と正反対に立地するときはどうしても不便ですね。もうちょっとやりたかったけど心を鬼にして帰ります。これで冬ソナは9連勝ですか。いつ打っても長い時間の勝負になならないのですが、私が冬ソナを打つとやけに当たります。今日ばかりは長時間の勝負が出来そうな土台は作ったのですが回りムラが酷過ぎてもうちょっと踏み込んで勝負する勇気が出なかったですね。今日は11時オープンで夜は9時閉店だからこの後もそれほど爆裂するとは思えないのですがどうでしょうか。朝9時からこの台に座っていれば今日は4万個とか5万個の夢を見たかもしれません。時間短縮営業で良かったのか?悪かったのか?微妙ですが、回転率もたかが知れてるので仕方がないと諦めます。
今日は沖縄を打ってるときはビビりました。初めて遊技する店は本当にやらかすことが多くて困ります。これだからいつも行ってる店、いつも打ってる沖縄の方が勝利期待度は高いと思うし、パチンコで堀を埋める作業が如何に大切なことかが良く分かります。そんな中でも早々に斉藤に見切りをつけて、桑田に託したのは運が良かったですね。今日の自分は決してクラッチヒッターではなかったですが、土日パチンカーってのはパチプロさんとは違う視点で遊技に臨んだ方が良いと思います。
目指すのはクラッチヒッターですね。そして私はこの試合の長嶋監督と高木監督の采配の違いをいつも心にとめています。なりふり構わず勝ちに向かう姿勢がギャンブルで勝つための条件だし、これを実行できる人がクラッチヒッターになれる人間なのです。