今年は宮廷女官チャングムの誓いという韓国ドラマを見て泣きました。日韓通じて今までで一番面白かったドラマだと感じました。思えば日本のドラマでは最近面白い番組を見たことがありません。大河ドラマの真田丸。大昔でいえば、「俺たちの旅」とかね。「不揃いの林檎たち」。「東京ラブストーリー」。この辺りでしょうか？俺たちの旅を知ってる人はかなりの年齢だけど、この番組は特別感動とか面白さってのはないんですけど、いつまでもドラマとそこに登場する人間関係が続いて欲しいと思わせる魅力があったんで私は好きだったんですよ。その頃から随分と時間が経つけれど、日本のドラマで面白いと感じるのは極めて少ないですね。それと引き換え韓国ドラマは何故あんなに面白いのだろうってのが謎なんですけど、チャングムを見た私に会社の同僚がイ・サンの方が面白いと仰るので今日はその辺りの見解を書いてみようと思います。この同僚はあとで聞いたらチャングムは一部だけしか見ていなくて、それでイ・サン、イ・サンといってたことを知りちょいと疑心暗鬼にならざるを得ないのですがこういうのは例え一部分。10話とか20話を見ただけでもある程度比較はできると思うので信ぴょう性がまるでないかといえばそうではありません。

イ・サンは全77話。このうち26話から42話までの17話を見ました。

まずはキャスティングから。同僚からはヒロインがきれいだ、可愛いと絶賛するので一体如何ほど？って思ったのですが、すぐにこのドラマのヒロインはチャングムで脇役をやってた方だという事を知りがっかり。いやハン・ジミンさんが可愛くないってことはないんですけど、全然知らない女優さんがやってたドラマの方が私は興味をそそられる。初顔に一目惚れするような感覚がドラマに見入ってしまうという気持ちを理解できる人がいるのか何ですけど、実際に私は知ってる顔がヒロインと分かるとチョイ冷めなのです。いくらチン・セヨンさんが出てる番組でももうオクニョを見てた時のような切ない気持ちにはなれないんですよね。何ロマン語ってんだと言われかねないですが、実際にそうなんだからこれは仕方がない。

チャングムは2003年から2004年の韓国放送。

イ・サンは2006年から2007年の韓国放送。

オクニョは2016年の韓国放送。

チャングムに出てた人がイ・サンに出てる人が多い多い。大体17人が異なる役柄でキャスティングされてるので、いまもチャングムを見てるんかの錯覚に陥ることがあるけれど、内容はチャングムとは全然別。このイ・サンというドラマは時代劇にありがちな権力抗争を題材にしたものであり、この辺がちと凡・ベタっぽい。チャングムは前半が料理人のプロを目指すという設定で、後半が医者としてのプロを目指すという設定なのでこれまでになかった斬新な内容になっており、ここが他のドラマにはない魅力なのですがオクニョとかイ・サンの場合は、単なる権力の奪いあいなのでこの時点で既にチャングムには届かないと見ています。

特にチャングムでは重要な役柄だったチェ尚宮、チャンドクが全く異なる役柄で出ていることに違和感を感じるのは自分がチャングムを見た後にイ・サンを見始めたってことになるんでしょうが、ドラマの制作時期もチャングムのあとにイ・サンなのでこの点では韓国の人たちもみな同じ思い。という事は韓国人もやっぱりチャングムよりもイ・サンの方が劣るという捉え方をしてるのではないかと推測しております。

イ・ヒドはオクニョではコンジェノン商談のテヘンス(頭)。

イ・イプセはオクニョではチョン・ナンジョンの筆頭召使。

メ・サンフンはオクニョではチョン・マッケ(ナンジョンの兄)。

ソ・ボムシクはオクニョではチ・チョルギ(チェタミンのNO.2)。

イ・スクはオクニョでは居酒屋の女主人

チャングムとイ・サンの共通キャストは17人でしたが、驚いたことにそのうちの5人はオクニョにも登場いたします。監督が同じ人だけにこの辺は仕方ないのかも知れませんが、大ヒットしたドラマになればなるほど、その前の役柄が視聴者の頭に残ってると思うのでもっと注意してキャスティングしなければならんのと違うのか？って思いましたが監督のクセって無視できないですし、人によっては常に同じような役柄を与えられる役者さんも結構いるので人間の顔とか言葉がイメージする人物像ってのは万国共通ですね。悪代官ゴーニィがチャングムとかハン尚宮のような役を演じてもつまらないんですよ、きっと。

そして肝心の物語の内容はというと、やっぱりチャングムの方が面白いですね。イ・サンは王妃と世孫の権力争いがしばらく続くんですけど明らかに王妃の計略が悪いことが分かってるのに、さっさと処分しないでいつまで経っても敵が攻撃する可能性を残してしまう。次の王になる予定の世孫のあまりにも脇の甘い対応が見ていてめんどくせえなと思ってしまう。さっさと悪い奴らをかたずけて、新しい世界へ行けよって思うので、途中でつまらない番組だと感じました。決して世の中が評価するほどのものじゃなかったし、ちょっと面白い歴史ドラマという感じ。オクニョも権力争いがメインですが、このドラマはチョノクソ(監獄）が主な舞台であり、チョノクソ、ソギョクソ、ウェジブといった今までにない部署に光を当ててるのでその点が興味深かった。今の時点では

チャングム＞オクニョ＞イ・サン

この順列ですね。イ・サンが全然面白くないとは言わないけれど、これはDVD全巻購入するほどの価値はないと判断し、今後は77話まで見届けて終わりにします。オクニョもチャングムも既に3回くらいは全編見てるし、何度も何度も全編を見たいと思いましたがイ・サンはそれよりも劣ります。好みの問題もあるので批判はこの程度でにしておきますが、会社の同僚がおすすめするほどの内容だとは思いませんでした。

来年はトンイでも見てみます。

今の時点ではチャングムを超えるドラマはこの世にないと思ってるし、そうであって欲しいけれどトンイは皆の評価ではチャングム以上ってことなので、見て良いのやら見ない方が良いのやら複雑な心境。でもそこまで仰るなら一度は目を通しておかないと韓国ドラマが好きだとは人に言えない気がするので来年見ることにします。

イ・サンを見ている途中経過報告でした。