遊技産業健全化推進機構が設立大会を開催
有限責任中間法人 遊技産業健全化推進機構は4日、東京都品川区・品川プリンスホテル エグゼクティブタワー5階において設立大会を開催。大会には544名の関係者が出席した。
大会に先立ち行なわれた記者会見では、機構のキャラクターの披露やホームページ開設の説明などが行なわれた。
キャラクターについて伏見専務理事は「(機構の正式名称が)漢字19文字のうえに、ホールと対立する性質を持つ組織とあって、厳(いかめ)しすぎる印象がある。やわらかさを出すためにキャラクターの制作をさかもと理事に依頼した」と説明。また、作者のさかもと理事は「もともとは都遊協でカレンダーを作るときに制作したキャラクターですが、快く“養子”に出していただきました。頭にあるパチンコ玉のアンテナで不正をキャッチします。首にはスロットのメダルをつけていて、着ぐるみの中のポケットには不正撲滅のための色々なツールが入っています」とコンセプトを披露した。キャラクターの愛称は未定で、着ぐるみの色は登場するシーンにより変化するが、機構のイメージカラーが決まればそれに合わせる可能性もあるという。
ホームページについては、一般ファン向けと機構の団体社員専用ページの2種類を設け、一般ファン向けのページでは機構の趣旨に賛同したホール(誓約書を提出したホール)のホール名と住所を公開することが報告された。安心して遊技できるホールの目安としてファンに利用してもらうことが目的。また、ファンからの不正情報投稿のページも用意される。
団体社員専用ページでは、一般向けの情報に加え、誓約書を提出したホールの法人名や代表者名、誓約書の提出日・取下日、立入検査を拒否・妨害・忌避した日など、より詳細な情報が公開される。
一般向けページの公開は12月中を予定(ホール情報を除く)。ホール情報の公開は、一般向け・団体社員向けともに誓約書回収後となる。
誓約書については、来年1月初旬に各遊協を介して送付し2月末を目処に回収、回収にもれたホールがあったとしても3月末までには締め切り、4月には立入検査などの本格的を開始する予定。また、懸案事項であった会計処理については、団体社員から会費という形で運営資金を徴収することで領収書発行の事務負担を減らす方向で進められていることが報告された。各団体が傘下の組合員からどのように徴収するかは、今後、各団体でそれぞれ決定していく予定。
設立大会では、河上和雄代表理事が「業界内で利害得失が錯綜する中、遊技団体が中心になってこの機構が設けられた。機構の実施目的である不正根絶を達成するための諸施策を検討し実行していきたい。発足したばかりのため、具体的な取組みについては腹案としては持っているが成案として出ていない。しかしこの業界に関係した以上は、庶民の娯楽としてのパチンコ・パチスロが再び隆盛となるよう力を尽くしたい」と挨拶。
また、来賓の警察庁生活環境課 井口斉課長は「(設立に至るまでの)関係各位のご努力に敬意を表するとともに、業界が自らの健全化のため自主的に取り組まれることを高く評価したい。この機構が本格的に始動し、不正防止のため大きな力を発揮することを期待する。私ども警察にとっても不正防止は共通の課題なので、できる限りの支援をしたい。業界は今、非常に難しい時期に来ていると理解している。身近で手軽な大衆娯楽というキャッチフレーズがよく聞かれるが、まさにそうなってほしいと考えている」と挨拶を述べた。
続いて、遵法営業と機構の目的達成のために尽力することなどを盛り込んだ「業界宣言」を、業界を代表して全日遊連の山田理事長が朗読した。
大会終了後に別室で行なわれた懇親パーティーでは、特別ゲストとして水前寺清子さん、湯原昌幸さんが登場し、歌を披露した。