「遊技産業の明日を考える大阪討論会」開催(同友会)
有限責任中間法人 日本遊技産業経営者同友会は16日、大阪市淀川区のチサンホテル新大阪 チサンホールにおいて「遊技産業の明日を考える大阪討論会」を開催した。この討論会は、7月14日に名古屋で開催されたパネルディスカッション同様、遊技機メーカーからコメンテータを招いて行なう討論会で、同友会会員をはじめ、PCSAや日遊協近畿支部、近畿圏の県遊協組合員ら業界関係者185名が参加した。
コメンテータとして、メーカー側からは、平和 石橋保彦代表取締役社長、サミー 片本通代表取締役副社長、大都技研 小出義雅常務取締役の3氏、ホール側からは株式会社ボネール 福井章代表取締役(日遊協近畿支部長)、株式会社エムズ・ユー 松田高志代表取締役(同友会副代表理事)の2氏が参加し、株式会社インフォ・ピー 笠井英史代表取締役が司会を務めた。
同友会の高濱代表理事は冒頭の挨拶で、「前回は名古屋メーカーを中心に、様々な角度から業界の今後について議論をさせていただいた。遊技人口をどう増やしていくか、メーカーとホールとが対立するのではなく、どう理解しあい協力関係を築いていくか、名古屋でのディスカッションを踏まえ、また違った切り口でさらに掘り下げて議論していただきたい」と語った。
討論会のテーマは「マーケットをどのように捉えているか」「遊技人口をどのように増やしていくか」「遊技台について(新台・中古、開発・販売含め)」「ホールとメーカーがどう協力していくか」の4点。コメンテータ各氏が意見を述べたほか、会場からも積極的に意見が挙がり、活発な討論会となった。
マーケットの現状や遊技人口増加案については、ゲーム性の難解さや若い世代のレジャーの多様化という点のほか、「市場規模が30兆円だった頃にヘビーユーザー頼みの営業になってしまい、その後サラリーマンのリストラ・減収という世情になった時に遊技単価を下げる努力を怠った」などの問題点が指摘され、低所得消費者の目線での仕切りなおし、ヘビーユーザー頼みの画一的な営業からの脱却の必要性を語る意見が出た。
また、ホール側からは、パチスロ5号機に対する悲観的な見解のほか、経営面でのコストダウン・ファンへの還元という点に関連し、ホールの建築費用や設備価格などが一般より割高感があるとの指摘も挙がった。
遊技機の価格についてはメーカー側から、メーカー各社が共通部品を使用・共同購入することで部材を供給する業者のリスク低減・安定供給・低価格化を図り、販売価格を低減させる案や、部材等のリサイクルによる低価格化に取り組んでいること、長期間の使用に耐えられる遊技機の開発に尽力していることなどが説明された。