名機プレイバック-1998
特定の1年を振り返り、登場した名機を独断と偏見で選んで紹介する本企画。
前回は1993年にスポットをあてたが、今回はその5年後、1998年をプレイバック!
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今からちょうど20年前にあたるが、その前年からCRデジパチに5回リミッター(※5連チャンすると強制的に確変が終了する)が付いたことで、それまで活況を呈していた業界は不景気に見舞われた。
とはいえスペックが劣る分を補うべく、演出面が一気に進歩した年でもある。
早速、名機を振り返っていこう。
この年に起きた主な出来事を年表にまとめてみた。
眺めれば当時の時代背景が理解できるというものだ。
1月 ホラー映画「リング」が公開
2月 長野オリンピック開幕
4月 アントニオ猪木氏が東京ドームで引退試合
6月 若乃花が横綱に昇進し、史上初の兄弟横綱誕生
7月 プロ野球・ロッテが日本記録となる18連敗
7月 和歌山毒物カレー事件発生
7月 小渕内閣発足
9月 黒澤明監督が死去
11月 セガが家庭用ゲーム機「ドリームキャスト」を発売
12月 宇多田ヒカルが「Automatic」でメジャーデビュー
デジパチ名機編(10機種)
1996年の自主規制の影響で、1998年に登場したCRデジパチのスペックは大当たり確率1/360未満、確変は突入率50%の1回ループで5回リミッター付きと、どれも似たり寄ったりとなった。
また規制による混乱で羽根モノや権利モノはほぼ登場せず、CRデジパチを中心に、時短付きの現金機デジパチがそれを補完するといった状況だった。
CR・ルパン三世K(平和)
(C)モンキー・パンチ/TMS・NTV
大当たり確率◆1/330.5→1/73.4
確変率◆50%(5回リミット)
大当たり出玉◆約2200個
1998年最大のヒット機種で、この後のパチンコ業界が「タイアップ全盛期」へと向かうのを決定づけた名機でもある。
国民的アニメがパチンコになるということで、業界内外の注目を集め、そしてホールでの人気も高かった。
主なSPリーチは次元、五エ門、ルパン、銭形の4種類。注目の予告は画面を横切る不二子で、通過する際に見えるパンツが黒いと大興奮必至!
CRフィーバー空手OH! GP(SANKYO)
大当たり確率◆1/359→1/59.8
確変率◆50%(5回リミット)
大当たり出玉◆約2300個
コミカルな演出のオリジナル機。
記憶に残るのは空手の道を目指す主人公の「根性君」が劇画調になって「かもかも」言う予告拳や、犬になって図柄を舐めまくるバター拳などのリーチだ。
CRがきデカ3(三星)
(C)山上たつひこ・秋田書店・イージーゴー1998
大当たり確率◆1/337→1/67.4
確変率◆50%(5回リミット)
大当たり出玉◆約2000or2300個
法則性のある予告やレア画面などが特徴のヒット機種。
SPリーチでは、こまわり君がアフリカ象や八丈島のキョンに変化する。
CRデラマイッタJ-3(豊丸)
大当たり確率◆1/337→1/67.4
確変率◆40%(5回リミット)
大当たり出玉◆約1700or2300個
3種類の異なる大きさのドット表示を用いた意欲作。
スペックも一風変わっていて、電チューがなく、かつての玉突き連チャン機のように「確変なのか通常なのかを推測して楽しむ」という仕様になっていた。
カモン・コメット・スモール・スワン・ビッグなどなど、大中小3つの7セグを用いたリーチは何気に多彩だ。
CR加トちゃん2(奥村)
大当たり確率◆1/337→1/56.2
確変率◆50%(5回リミット)
大当たり出玉◆約2100個
あの加藤茶とタイアップした注目機。名前に『2』が付いているが、これはシリーズ第2弾というわけではなく、現金機に続いての登場という意味だ。
演出は交番or銭湯or劇場を舞台にしたSPリーチがあり、中でも期待できるのはたらいリーチと、ちょっとだけよ!リーチだ。
CR柔キッズ(京楽)
大当たり確率◆1/336.5→1/74.8
確変率◆50%(5回リミット)
大当たり出玉◆約2100個
主人公は柔道ガールの柔(やわら)ちゃんで、SPリーチは抑え込みや背負い投げといった柔道技。
プレミアムとして女子高生の格好で登場するコギャルリーチが存在する。
現金機デジパチの『柔キッズ3』も多くのホールに設置された。
CR花満伝説Z(西陣)
大当たり確率◆1/341→1/56.6
確変率◆46.7%(5回リミット)
大当たり出玉◆約2300個
規制により大半が撤去された伝説の名機『CR花満開』をモチーフに登場。
テンパイ図柄に応じて異なる羽根モノリーチが懐かしい!
フィーバーマジカル夢夢ちゃん(SANKYO)
大当たり確率◆1/223.5
時短◆80回転
大当たり出玉◆約2000個
1998年に登場した現金機デジパチの中で最も売れた機種。
あの夢夢ちゃんが魔女になって、名機『フィーバーパワフル』を彷彿とさせる9分割液晶で大当たりを目指す。
80回転の時短連チャン率は約30%だ。
ブリバリ原始人E(豊丸)
大当たり確率◆1/270.5
時短◆303回転
大当たり出玉◆約1600個
機種名のセンスも凄いが、特徴的なのは303回転という強力時短。
理論上の連チャン率は約80%で、しかもCR機と違って無粋な5連リミッターはない。
このままだととてつもなく甘いスペックになってしまうが、実は1/541の小当たりを引くと時短が終わってしまうという、現在の転落抽選機のような仕様になっていた。
演出面では地味だけどアツい子マンモス通過予告や、左右図柄と中図柄が交互に動く追っかけリーチなどが存在。
ゲーム性や演出が異なるCR版の兄弟機として『CRモーレツ原始人T』がある。
セクシーショットS(マルホン)
大当たり確率◆1/237
時短◆100回転
大当たり出玉◆約2000個
約35%という高い時短連チャン率を持つヒット機種。
SPリーチでは女の子のパンチラ撮影か、女子更衣室ののぞきに成功すれば大当たり!
現在では絶対に実現不可能な演出だが、当時でもかなり異色だった。
というわけで1998年に登場した10機種のデジパチを紹介したが、いかがだっただろうか。
正直、この頃は1995~1996年に登場した『CRモンスターハウス』や『CR大工の源さん』、『CRギンギラパラダイス』といった機種が数多く残っており、新台以上の人気を得ていた。
選んだ年を失敗したかなぁ…と思いつつも、規制による浮き沈みはパチンコ業界の常!? 不定期特集ながら、また次回をお楽しみに!