名機プレイバック-2003
特定の1年を振り返り、登場した名機を独断と偏見で選んで紹介する本企画。
前回は1998年にスポットをあてたが、今回はその5年後、2003年をプレイバック!
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『名機プレイバック-1993』
http://www.pachinkovillage.com/news/?p=63658
『名機プレイバック-1998』
http://www.pachinkovillage.com/news/?p=71334
今から約15年前にあたるが、この頃のパチンコは完全にCRデジパチが中心。
しかもスペックにはほとんど差がなく、タイアップや演出の工夫でヒット機種を目指す…そんな時期だった。
さて、前置きはこのあたりにして早速、2003年の名機を振り返っていこう。
この年に起きた主な出来事を年表にまとめてみた。
眺めれば当時の時代背景が理解できるというものだ。
1月 大相撲の横綱・貴乃花が引退
3月 SMAPの「世界に一つだけの花」がミリオンヒット
3月 アメリカを中心とする多国籍軍がイラクに侵攻
4月 六本木ヒルズがオープン
4月 日本テレビ系列で「エンタの神様」が放送開始
7月 映画「踊る大捜査線 THE MOVIE2」が大ヒット
9月 プロ野球で阪神タイガースが18年ぶりのセ・リーグ優勝
10月 東海道新幹線の品川駅が開業
11月 JR西日本が近畿圏でICOCAの運用を開始
デジパチ名機編(8機種)
悪名高い5回リミッターこそ1999年に撤廃されたが、この頃のCRデジパチのスペックはどれも大当たり確率1/300~1/360、確変率50%、時短100回転、出玉は2000個前後と、似たようなスペックの機種ばかりが登場した。
またボタンを押すとデジタルが即座に停止する「スキップ機」が登場したり、保留を先読みした「連続予告」が禁止されたりした年でもある。
CR天才バカボン2XE(大一)
(C)赤塚不二夫/ぴえろ
大当たり確率◆1/315.5→1/63.1
確変率◆50%
大当たり出玉◆約1850個
2001年に登場した『初代』に続く第2弾。
流れるような多彩な演出は健在で、回転開始時に登場するウナギイヌが白いと、その時点で灼熱だ。
またリーチは4回チャンスのあるマルチ4系の演出がアツい。
CR必殺仕事人 激闘編(京楽)
(C)松竹、ABC
大当たり確率◆1/336.3→1/56.1
確変率◆50%
大当たり出玉◆約1850個
前述の『天才バカボン』同様、2001年に登場した『初代』の大ヒットを受けての第2弾。
多彩な演出はもちろんのこと、液晶上にある真剣フラッシュや、盤面全体をX字に斬り裂くフラッシュなど、役モノの秀逸さも当時としては異例だった。
CRブラボーファイブFJ(平和)
大当たり確率◆1/265.7→1/53.1
確変率◆50%(70回転)
大当たり出玉◆約1850個
デジタルを打ち手が停止させることができる「スキップ機能」を搭載した革命機。
これにより1回転あたり最短1.6秒、デジタルがよく回る台なら時間500回転も夢じゃないという抜群の消化スピードを実現した。
その後も平和は『CR笑点』や『CR爆笑モアイ』といったスキップ機を相次いで発表したが、回転率が変わってしまう点が問題となり、スキップ機能は早々に禁止された。
(C)NTV
CR新海物語M56(三洋)
大当たり確率◆1/350.5→1/70.1
確変率◆50%
大当たり出玉◆約1850個
前年に登場して約75万台という業界初の販売台数を記録した『CR新海物語M27』の、フル時短バージョン。
『M27』との違いは全ての大当たり後に100回転の時短に突入する点だが、これまた約25万台を販売し、両スペック合わせると100万台という異次元の金字塔を打ち立てた!
CRフィーバーフレンズMX(SANKYO)
大当たり確率◆1/315.5→1/63.1
確変率◆50%
大当たり出玉◆約1850個
当時一世を風靡していた『新海物語』の牙城を崩すべく、SANKYOが送り出した意欲作。
縦スクロール5ラインの美麗液晶には9匹の犬が図柄として描かれ、リーチ直後はダルメシアン群が出現すると激アツ!! 発生すると3連チャンが濃厚になる「ゆうきちゃんのラッキーリーチ」という、幻のプレミアムも存在した。
CRフィーバー夏祭りMX(SANKYO)
大当たり確率◆1/315.5→1/63.1
確変率◆50%
大当たり出玉◆約1850個
花火師の花菱一家がコミカルに活躍するロングヒット機。
予告にはロケット花火やねずみ花火といった各種花火、リーチにはかき氷や金魚すくいといった夏の風物詩が採用され、夏祭りリーチがかかると激アツだ。大当たり中はジッタリン・ジンが歌う名曲「夏祭り」が流れる。
CRフィーバー花月MX(SANKYO)
大当たり確率◆1/295.7→1/60.6
確変率◆50%
大当たり出玉◆約1850個
移り変わる四季を背景に、花札を図柄に用いた美麗液晶機。
登場する女性「まりこ」の美しさも目を引き、本機のテーマソング「花月」はCDも発売された。
CR忍者ハットリくんHN(大一)
(C)藤子(A)・シンエイ・小学館
大当たり確率◆1/308.5→1/68.6
確変率◆50%
大当たり出玉◆約1850個
『天才バカボン』シリーズを彷彿とさせる多彩な演出や、磁石を用いたステージが特徴。
ステップ1で登場するカゲチョが白かったり、からくりリーチに発展すると激アツだ!
羽根モノ名機編(2機種)
世の中の主流は完全にCRデジパチだが、複数の羽根モノも発表された。
中でもヒットした2機種を掲載したが、他にも『CR新道路工事SP(SANKYO)』、『CRキングスターGP(SANKYO)』、『チョッキモンFX(大一)』などが登場している。
デビルマン倶楽部(ニューギン)
(C)永井豪/ダイナミック企画
賞球数◆5&10
ラウンド◆実質1or7or15R
大当たり出玉◆最大約1000個
前年に登場して羽根モノブームを起こした『ワニざんす』の流れを汲んだ、多彩なV入賞パターンが楽しい。
大当たり後はラウンド抽選が発生するが、たとえ「1」や「7」でもプラス3R自力継続させれば、再度ラウンド昇格の可能性がある。
『CR版』も同時に登場した。
CRマジカルカーペットSP(SANKYO)
賞球数◆5&10
ラウンド◆実質1or7or15R
大当たり出玉◆最大約1000個
同社による羽根モノ名機復活シリーズ第1弾(第2弾が『新道路工事』で第3弾が『キングスター』)。
伝統の役モノに加え、大当たり後は液晶を用いたラウンド抽選が行われる。
『現金機版』も同時に登場した。
まとめ
というわけで2003年に登場した10機種を紹介したが、いかがだっただろうか。
デジパチのスペックは画一的ながらも、その分、タイアップや演出が進化し、また大ヒット機種の後継シリーズがホールの主流となり始めた年でもある。
ではまた次回をお楽しみに!